「声欄から」
自衛隊のイラク派遣をめぐって11月の朝日新聞に掲載された2通の投稿は次の通り。(一部省略)
◆恋人に迫った派遣をやめて 札幌市 葛西裕美さん(23)=11月13日付
私の恋人は自衛隊員です。彼は「8割方、(イラクへ)行くことになる」そうです。こんなことになるなんて
夢にも思いませんでした。イラク戦争が急に身近に思え、毎日が不安でなりません。
考えてみて下さい。とてもとても大事な人が戦地に行くのです。命を落とすかもしれないのです。
たとえ彼が行かなくても、代わりの誰かが行き、私と同じ思いをする人がいるのです。昔、戦争を体験し
た人たちもこんな思いをしたのでしょうか。それならなおのこと、同じことを繰り返さないで、と思います。
◆自衛官の彼に別れ告げられ 千葉県 上原理子さん(34)=同19日付
葛西さんと同じ状況の私は胸がいっぱいです。私のお付き合いしている人も自衛官です。いつ派遣
されることになるのかと不安な毎日です。
先日彼に「いつか任命された場合は行かなければ。生きて帰ってくる保証もないのに、待っていてく
れとは言えない。別れてほしい」と言われました。今回の派遣は今までの派遣とはわけが違うそうです。
私には返す言葉がありませんでした。今、こういう思いでいる人は葛西さんや私だけではないと思います。
小泉首相は、こういう人たちがいることをどれぐらい分かっているのでしょう。人の命を軽く見ているのでは
ないですか。
http://mytown.asahi.com/kagawa/news01.asp?kiji=6024