★韓国船のカニ密漁横行 水産庁、輪島沖で刺し網押収
・水産庁は二十五日までに、輪島市舳倉島の北西約二百六十キロの大和堆
(やまとたい)で、韓国のズワイガニ密漁船が仕掛けた刺し網の回収に着手
した。同庁は今月に入り、日本の排他的経済水域内で韓国製の漁具を
大量押収し、ベニズワイガニなど約十トンの被害を確認している。
幾度の抗議にも絶えない韓国船の違法操業に、カニ漁の最盛期を迎えた
石川県内漁業関係者のいら立ちは募るばかりだ。
同庁新潟漁業調整事務所によると、石川県沖の好漁場として知られる
大和堆を捜索中、日本の排他的経済水域内に設置された韓国船の刺し網が
見つかった。ズワイガニを捕るためとみられ、漁業取締船が回収を進めて
いるが、違法な刺し網は「かなりの量に上りそうだ」(同事務所)という。
同事務所は「日本の漁業主権を侵しており、断固とした態度で対処したい」
として警戒を強めている。
一方、同庁境港漁業調整事務所は十九日、金沢港の西約百三十キロの
日本側排他的経済水域で、ハングルを表示した韓国漁船のブイを発見し、
カニかご三十六個などを押収した。ベニズワイガニ十七キロを海中に戻した。
韓国船の違法操業は四年前の新日韓漁業協定の締結後も後を絶たず、
今年四月には大和堆で延長七十四キロと過去最大の刺し網を押収している。
石川県漁連は「こちらとしては大和堆を資源枯渇から守れない日韓漁業協定
にも納得できないのに、その協定すら平気で破る韓国側の態度は言語道断だ」
と憤りをあらわにする。県水産課は「海上保安庁などと連携して違法操業の
取り締りを一層強化したい」とした。
水産庁は外交ルートを通じて韓国政府に強く抗議し、事実関係の調査と違反
の再発防止を求めることにしている。
http://www.hokkoku.co.jp/_today/H20031126002.htm