★自衛隊での「トライやる」中止に 神戸市教委が難色
・兵庫県内の中学二年生が五日間、地域で体験活動をする「トライやる・
ウィーク」で、自衛隊での活動を予定していた神戸市北区の市立唐櫃
中学校が、「地域の人と交流を深めるという趣旨と合わない」という神戸市
教委の指導を受け、急きょ中止していたことが六日、分かった。自衛隊への
多様な考えにも配慮したという。保護者らは「震災でお世話になったと、
子どもたちは楽しみにしていたのに」と反発している。
同校は、十―十四日まで「トライやる」を予定し、一学期から受け入れ先を
探し始めた。生徒から「自衛隊に行ってみたい」との希望があり、自衛隊兵庫
地方連絡部(神戸市)に相談。同連絡部は「自衛隊を知ってもらういい機会」
として受け入れを決めた。
活動内容で学校側は、戦車や機関砲などの装備を見せないよう要望した。
心肺蘇生(そせい)法や阪神・淡路大震災で活用した簡易テントの組み立て
実習、国連平和維持活動(PKO)の講演など、災害救助関連を中心に学ぶ
計画だったという。会場は伊丹駐屯地や関連の施設、六甲山など六カ所を
予定していた。
生徒の受け入れ先はスーパーや保育園など約三十カ所あったが、二年生
九十四人のうち二十二人が自衛隊を希望するなど、人気が集中した。
全員の受け入れも決まったが、神戸市教委は「活動場所が離れており、
趣旨とずれる」と指導。自衛隊の賛否について議論があることを踏まえ、
同校は「教育の場としてふさわしいか再考が必要」と判断し、今月四日、
自衛隊に中止を申し入れた。希望した二十二人については、ほかの受け入れ
先を探すという。
保護者らは「受け入れ先の少ない校区では遠方に行くこともある。学校の
説明は納得できない」としている。 (一部略)
http://www.kobe-np.co.jp/kobenews/sougou/031107ke133170.html