【社会】八王子スーパー強盗殺人事件、別件で収監中の男を逮捕

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103名無しさん@4周年
 東大中退 並外れた語学力 手慣れた銃の扱い

 26歳で警官射殺 中村被告 謎に包まれたまま

 「ああ、すっきりした」。七十二歳の強盗犯、中村泰被告は通訳ができる署員と英語で話すと、晴れ
晴れとした顔になった。スペイン語や中国語もこなすほど語学は得意という。
 現場検証では模造銃を構えたその姿に、捜査関係者が目を見張った。銃を取り出す滑らかな動作
どっしりと腰を落とした姿勢。「さまになってる…」

 「並外れた語学力と銃の知識。一体、何者だ」。刑事たちは首をかしげた。流ちょうな外国語が
飛び出す一方、自分の生活には口をつぐむ。

 東大教養学部を二年で中退。二十六歳の時、銀行強盗に失敗。東京都武蔵野市の路肩で車を止めて
寝ていたところへ職務質問した警官を、いきなり射殺した。十八年間の服役。

 しかし、その後の足跡は語らない。かつては政治家もいた一族や、大企業の重役も務める兄弟らとの
連絡は途絶えたまま。関東や関西で生活していたとみられるが「ホテルや車に寝泊まりしていた」と
語るだけ。今回の事件までの約三十年間は「空白」だ。犯行時は旅券申請中で、逃走後に海外逃亡を
計画していた可能性もある。

 銃の入手先で米軍関係者との関係をほのめかし「スペイン語は(キューバ革命の指導者)チェ・ゲバラ
に心酔して服役中に身につけた」「通訳もやった」とも。「しかし、通訳をしていた形跡はない。
どこまで真実なのか」。捜査幹部は戸惑いを隠せない。

 前回の警官射殺事件の後、奈良県の生駒山に千発以上の実弾を埋めていたのが見つかった。捜査員は
「今回も、どこかに何かあるはず」と追及を続ける。多くの謎を沈黙にしまい込んだまま、中村被告は
六日、初公判を迎える。

    ◇

 ウージー イスラエルが1940年代末に開発した小型機関銃。射程が短い市街戦用に設計されており、
世界各国の特殊部隊や要人警護用に広まった。