【損害賠償提訴】小五男児の胸に軟式野球ボールが直撃し死亡、遺族提訴へ

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 宮城県大河原町の公園で昨年、子供が投げ損なった軟式野球ボールが小学校5年の男児の胸を
直撃し、男児は死亡した。遺族は「ボールの衝撃が原因」と、ボールを投げた子供の両親らに損
害賠償約6000万円を求め、近く仙台地裁に提訴する。胸に受けた衝撃が突然の死を招く症例
は米国で報告があり、心臓震盪(しんとう)と呼ばれるが、国内ではまだあまり知られていない。
遺族側の弁護団によると、心臓震盪を理由にした民事提訴は初めてで「原因不明の突然死として
泣き寝入りしている同種ケースは水面下で多いはず。その救済の先例としたい」と位置づけている。

 準備した訴状によると、昨年4月15日、小学4年の2人がしていたキャッチボールの球がそれ、
同じ公園で遊んでいた男児(当時10歳)の胸に当たった。男児は意識不明になり病院に運ばれた
が約4時間後、死亡した。「急性循環器不全」と診断されたが、心臓などの持病はなかった。

 心臓震盪は胸への衝撃で心筋が収縮し、心拍停止を引き起こす症状。遺族側は、胸にボールなど
が当たって心臓震盪が起きた例を報告した米国の論文を足がかりに、ボールの直撃と死亡との因果
関係を立証する方針。

 米タフツ大医学部の研究チームが01年、米国心臓病学会の専門誌に発表した論文によると、豚
の臨床実験で心臓の真上にボールが当たった時に心臓震盪が起きた。同チームは99年、別の専門
誌で心臓震盪の70例を紹介、うち40例は野球が原因だったと報告している。

 文部科学省や日本体育協会は、ボールなどが胸に当たって死亡した事例の統計を取っていない。
だがタフツ大の実験に参加した多根総合病院(大阪市)循環器科の竹内正明副部長は「心臓震盪は
まれな症例だが(体を鍛えた)運動選手の死亡例もある」と指摘。認知されていないため、原因不
明の突然死として処理されている例もあるのではないかと推測する。遺族側の千葉晃平弁護士は
「今まで突然死とあきらめざるを得なかったケースの救済のためにも、法廷で心臓震盪を立証したい」
と話している。

http://news.www.infoseek.co.jp/topics/science/medical.html?d=28mainichiF0928m115&cat=2