15分間の犯罪で、15年間刑務所に入ることになるかもしれない――。
インターネットワーム「MSBlast.F」を作成した容疑でルーマニアのダン・ドミトル・チオバヌ容疑者(24歳)
が逮捕されたが(9月4日の記事参照)、作成時間わずか15分とされるこの低レベルのワームで、同容疑者は
最長15年の懲役判決を言い渡される可能性がある。
これを受けて、最近まで警察当局に「今時のティーンエイジャーが腕試しのために仕掛けたあまり害のない
いたずら」として軽視されてきた犯罪に、どのような刑罰が適切かという議論が再燃している。
しかし、先月登場したMSBlastの原種やSobig.Fなど、威力を増したウイルスが次々に登場し、数十億ドルの
損害をもたらしている。このため、断固とした措置を取るべしという気運がわき上がっている。
ルーマニアでは、オンライン詐欺やハッキング、ウイルス作成を対象とした新しいサイバー犯罪法の下で
有罪判決を受けた場合、3〜15年の懲役刑を科される可能性がある。これは強姦罪の最高刑の2倍以上に当たる。
このサイバー犯罪法の作成に携わったルーマニアの国会議員バルジャン・パムバキアン氏はReutersに対し、
「この法律は厳しすぎるのではないかとの議論もあるが、これで良いのだ。厳しい法律にするつもりだったのだから」と語った。
この法律は世界で最も厳しいと言えるかもしれない。例えば英国のComputer Misuse Act(コンピュータ不正使用防止法)では、
他人のコンピュータに感染するウイルスをばらまいた容疑で有罪になった場合、最高で5年の懲役を科せられる。
以下略
http://www.zdnet.co.jp/news/0309/05/xert_msblast.html