★西ナイル熱ワクチンを開発、人での臨床試験へ 米NIH
米国立保健研究所(NIH)の国立アレルギー感染症研究所は18日、西ナイル熱の
ワクチンを開発したと発表した。サルの実験で良好な成績をあげており、人での予防
効果をみる臨床試験を年内にも始める予定だ。一度接種すれば終生の免疫ができる
可能性をもつという。
開発されたのは2種類のウイルスを使ったハイブリッド生ワクチン。蚊が媒介して
熱病を引き起こすデングウイルスの「殻」に当たる部分を西ナイルウイルスのものと
置き換えた。
アカゲザルに接種した結果、西ナイルウイルスを攻撃する抗体が体内にできた。
6週間後、同ウイルスを注射したところ、1匹も感染しなかったという。
体内でワクチンがウイルスに変身する副作用は確認されなかった。
しかし、臨床試験では、より安全性を高めたワクチンを使う予定だ。
西ナイル熱は99年に米国に上陸。昨年は4000人以上が感染、284人が死んだ。
今年はすでに536人が感染し、11人が死亡した(18日現在)。
トンプソン米厚生長官は「(西ナイル熱のように)蚊が媒介する病気の予防のため、
積極的に研究と開発を進めていきたい」と述べた。
朝日新聞
http://www.asahi.com/science/update/0819/002.html 米国立保健研究所 National Institutes of Health (NIH)
http://www.nih.gov/ ◆Promising West Nile Virus Vaccine Protects Monkeys, August 18, 2003
http://www.nih.gov/news/pr/aug2003/niaid-18.htm