防衛庁は今年6月頃、米国海軍と合同で新型無人潜水艦「かみしお(仮称)」の航行試験を
硫黄島近海で行っていたことが、最近明らかになった。近年、民間で相次いで開発されて
いる「ROV」と異なり、この「かみしお」は「攻撃型UUV」と呼ばれる類の無人潜水艦
であるという。
既に米海軍では、次世代潜水艦艇開発計画の中で「MANTA」計画という、偵察・
機雷捜索・対潜水艦戦を行えるUUCVの開発が行われている。UUCV「マンタ」
は攻撃型原潜に外付け方式で3〜5艇ほど搭載され、非常に危険な敵国沿岸部・浅海域
での情報収集活動や、対艦対潜水艦攻撃を行い母艦に帰還する。 マンタは潜水母艦の
開発も必然となる為、実用化は早くても2050年頃になると見込まれていた。
しかし国際情勢の急速な悪化を鑑み、米国政府内のネオコンと呼ばれる人々の間から、
UUCVを潜水母艦の完成時まで配備を先送りするよりも、いち早く実戦投入すべきだ
という圧力が高まってきたため、無人潜水艇で実績を上げつつある日本と手を組み、
極秘裏に開発を進めていたらしい。
今回、硫黄島沖に送られテストされた試験艦は、防衛庁が海洋科学技術センターから
徴発した、深海巡航探査機「うらしま」の予備機を元に作り替えられたものだという
ことだけが一応判っている。
軍事機密の分厚いベールの下に見え隠れするモノから推測すると、全長が15M弱の
「エイ」に似た形をしており、超伝導物質を線材に使用したモーターを原子力電池
(放射性同位体熱電対:RTG)で駆動し、可戦時間10時間以上、航続距離1000
キロ以上、ウォータージェット推進により海面下200Mで15ノット以上での航行が
可能だという。
米海軍と海上自衛隊では今後、攻撃試験などを通して評価を続け、早ければ2005年度
から実戦配備を開始し、計200隻を2010年度までに配備完了予定。同時開発で専用
の潜水母艦10隻を逐次繰り上げ配備し、2020年度までに前倒しで配備する予定である。
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