★万景峰号が8月入港目指す?高速救命艇を搭載
・北朝鮮の貨客船「万景峰(マンギョンボン)’92」号が今月中旬、船内に
スプリンクラーを設置し、高速救命艇を搭載したことが29日、明らかになった。
国土交通省による船舶の安全性検査「ポートステートコントロール(PSC)」
の基準を満たすのが目的で、早ければ8月下旬にも新潟西港(新潟市)に
入港することを目指していると見られる。ただ日本政府は、数千項目に上る
検査を厳格に実施する方針のため、万景峰号が入港できるかどうかは不透明だ。
複数の政府筋によると、万景峰号は今月中旬、通常停泊している北朝鮮東部の
元山(ウォンサン)港から、北東へ約350キロ離れた清津(チョンジン)港に移動。
清津港には船舶改修用ドックがあり、日本の検査基準をクリアするため、船内
全体へのスプリンクラー設置工事などを実施した模様だ。北朝鮮が
万景峰号用に高速救命艇を購入していたことも確認された。
また、北朝鮮の平壌放送は25日、現行法を総動員して今年6月上旬に
万景峰号の入港を阻止した日本政府の対応を「幼稚で拙劣な謀略劇」などと
非難した。これは、6月に入港を断念した直後の放送とほぼ同じ内容で、
日本側は「再度の入港を打診する前に、我々の対応が変化しているかどうかを
試している」(政府筋)と分析している。
万景峰号の年間入港計画によると、8月20日か9月1日の入港を目指す
可能性が濃厚と見られる。北朝鮮の建国記念日の9月9日には、例年、国内の
在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)関係者が多数、万景峰号で北朝鮮へ渡る。
このため、朝鮮総連内では、9月上旬までに万景峰号の運航再開を求める声が
強いという。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030730-00000001-yom-soci