愛知県新城市の会社役員誘拐事件で、警察とマスコミとの誘拐報道協定が締結された約3時間後、
インターネットの掲示板に今回の事件を示す書き込みがされていたことが分かった。
捜査幹部は「時代の流れの中で、これからどうしていけばいいのか。警察庁と協議する」と困惑している。
協定が成立したのは18日午後3時半。書き込みがあったのは午後6時29分。
掲示板群の中の愛知県新城市をテーマにしたトピックで、匿名の人物が「新城で誘拐事件中なのは既出?
/どっかの社長さんの子供らしい。/1億円請求されてるとのこと。」と記入した。
この書き込みに対する反応への返信でも同一とみられる人物が、
真偽は不明ながら「ウチの母親が小さい新聞社で働いててそこからの情報です。
/一応まだ新聞やテレビではやってないみたい。」などと応えていた。
報道協定成立後は、人質の安全のため、マスコミは協定が解除されるまでは
事件の取材や報道を差し控える。しかし、ネットが普及した現在、誰でも手軽に
全国へ情報を発信できるにもかかわらず、一般人によるネットへの書き込みは想定外。
ネット上で事件が全国に流れ、人質に危害を加えられる危険もある。
「(書き込んだ人物の)発信元の特定はこれから」と捜査幹部。ネット社会における情報管理の
難しさを改めて示した。
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/shakai/20030421k0000m040043000c.html