三重県伊勢市の薬局で昨年6月、アレルギー治療薬として
子供に処方外の精神安定剤を投与し、計16人がけいれんを
起こして入院したり体の異常を訴えた事件があり、同県警伊勢署は
薬局の男性薬剤師が精神安定剤を抗アレルギー剤の瓶に
混入した疑いがあるとして、14日朝から男性を伊勢署へ任意同行し、
傷害容疑で事情聴取を始めた。容疑が固まれば逮捕する方針。
調べなどによると、男性薬剤師は昨年6月13日、「マイニチ薬局」
曽祢店(伊勢市曽祢)で、精神安定剤を、小児用の抗アレルギー剤の
瓶に混入した疑いが持たれている。同日、処方を受けた
男児(当時7歳)は、服用後、けいれんなどの症状を訴えて入院。
また同月11日、同様の薬を服用した女児(当時2歳)も
同様の症状で入院するなど、2〜9歳の子供計3人が3〜4日入院し、
他にも子供13人が吐き気や腹痛などの異常を訴えた。
同署の調べでは、男性薬剤師は以前に勤めていた同薬局の
別の店でも同様に薬を混入した疑いが持たれているが、
薬局内での人間関係や人事に不満を持っていたという。
薬は、いずれも白い細粒で形状が似ているため、
実際に薬を調合した薬剤師らは混入に気付かなかったらしい。
http://www.mainichi.co.jp/news/selection/archive/200304/14/20030414k0000e040066001c.html