金砂大祭礼が閉幕「72年後も大行列で」
10日間、93万7000人が見物
「金砂大祭礼(大田楽)」最終日の三十一日、東金砂神社の渡御行列は、水府村天下野の
本丸祭場から、標高約五百メートルの神社境内まで、最後の四・八キロの坂道を上り、
東西合わせて十日間に及んだ祭礼を締めくくった。期間中の人出は延べ九十三万七千人に上り、
七十二年に一度という世紀の祭典への全国的な関心の高さを示した。
この日は快晴で、日中の最高気温は20度に達し、渡御行列の一行は、
つづら折りになっている坂道で一時休憩を取るなど、やや疲れた表情。
しかし、鳥居をくぐり境内に入ると、みこしを台車から降ろして威勢良く担ぎ上げ、
詰め掛けた約三百人の見物客から温かい拍手を受けた。
みこしから取り出されたご神体は午後四時、本殿におさめられ、祭礼は無事終了した。
間宮英年・実行委員長(61)は、「これほど大きな祭りをともに作り上げ、
苦楽を共有できたことで氏子の結束が高まった。七十二年後も五百人規模の
行列を組んでほしい」と話した。また、行列の警護役となる青士として参加した
水府村下高倉、益子慎哉さん(43)は、「日立市水木浜では、沿道を埋め尽くした
見物客の大声援に鳥肌が立つぐらい感動した」と満足した表情だった。
期間中、最も人出が多かったのは、七日目の二十八日で十七万六千人。
田楽舞では、二日目の二十三日に行われた水府村の中染・和田両祭場に
約九万二千人が詰めかけた。
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/ibaraki/news001.htm