【国際】消息を絶った島国「ナウル」に向かった救助隊も消息不明?★4

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233ロンメル銭湯兵 ◆ahODwUhasI
 一体どうしてこんなことになってしまったのだろうか?
 星だけが明るいナウルの夜空を仰ぎながら、まさしは息をひそめて隠れている。
 異変が起こったのは数日前だ。原因はオーストラリアが送り込んだ異国の難民達。
 しばらくは問題も何もなかった。だが、異変は唐突に訪れた。
 彼らアフガン難民が待遇に腹を立て、暴動を起こしたのは知っている。
 その際、島の唯一の連絡手段である国際電話回線が分断され、孤立状態になった。
 キリバス系住民、華僑系住民、現地民なども自衛手段として自警団を結成し、
島全体が今までになく緊迫した状態なのは理解出来ている。だが、問題はそこからだった。
 「あううううぃぅぅ〜〜」
 不気味なうなり声が近づいてくる。奴らだ。決して死なない死者達だ。
 まさしは思い切って車の影から出た。奴らは臭いで追いかけてくる。隠れていても、
いずれ見つかって脳みそをえぐられるのは分かっている。
 人影はひとつだった。これならなんとかなる。
 道ばたで拾ったバールのようなもので、まさしは腐った汁をしたたらせるゾンビの頭を
力一杯殴りつけた。おぞましい悪臭と共にゾンビの鼻から上が吹き飛んだ。
 だが、それでもゾンビは歩みをやめようとはしない。
 「あう〜〜〜」
 まさしはもう一度バールのようなものをゾンビに振り下ろした。
 残る頭部を完全に失って、ようやくゾンビはただの死者に戻って地面へ転がった。
 まさしは汗をぬぐい、ずれたメガネを戻すと、明かりのない夜道を歩き出した。