マウスはフェロモンかいで相手を識別 米科学誌
人が顔で相手を見分けるように、マウスはフェロモンをかぎ分けて相手を識別する――。
米デューク大のグループは、マウスが相手を認識するかぎの一つがフェロモンだということを
実験で確かめ、14日発行の米科学誌サイエンスに発表する。
フェロモンが多くの動物の生殖行動などを変えることは知られている。
しかし、どんな信号が脳に送られ、どう処理されるのかはよくわかっていなかった。
グループは、オスのマウスで、脳の副嗅球(きゅうきゅう)という、フェロモンを
感じ取る部分に電極を埋め込み、ほかのマウスのにおいをかがせて神経細胞の活動を記録した。
すると、遺伝的に別系統のマウスを近づけた時に活動する神経細胞は、
同じ系統のメスの場合にあまり活動しない――など、性別や系統の違いで
神経細胞の活動ぶりが大きく異なっていた。
グループは「フェロモンが生殖行動を変化させるだけでなく、
相手を識別する道具にもなっている可能性がある」と指摘している。
http://www.asahi.com/national/update/0214/005.html