★青色LED訴訟の弁護士が「判決批判」本を公刊
・知的財産権訴訟の代理人として知られる升永英俊弁護士(60)=第一東京
弁護士会=が18日、青色発光ダイオード(LED)訴訟の中間判決を批判する
本を出版した。現在進行中の訴訟で、弁護士が裁判官に「ケンカを売る」のは
極めて異例。
升永弁護士は「議論を広く批判にさらしたい」と語るが、裁判所側は「場外乱闘
は好ましくない」と不快感を隠さない。
この裁判は青色LEDの特許権をめぐり、カリフォルニア大サンタバーバラ校
教授中村修二さんが元の勤め先「日亜化学工業」を相手に起こしたが、9月に
東京地裁の三村量一裁判長が「特許権は会社側に帰属する」との中間判決を
出した。現在は、会社が発明者に支払うべき「正当な対価」の額に絞って
審理が続く。
出版される本の題名は「真相・中村裁判」。升永弁護士は「裁判は知的格闘技。
トップレベルの三村裁判長と私が闘ったのは、将棋にたとえれば羽生・谷川戦の
ようなもの」と強調し、「裁判を見世物化し、みんなに議論に入ってほしい」と
意気込んでいる。
これに対し、あるベテラン裁判官は「何の目的か。進行中の訴訟を宣伝材料に
しているとすれば愉快ではない。偏った情報で世論が操作され、裁判に影響が
あってはいけない」と警戒する。 (一部略)
http://www.asahi.com/national/update/1118/012.html