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「外ではTシャツを着よう」　五輪に向け北京で呼びかけ

２００８年の夏季五輪開催に向けて、市内の整備を急ピッチで進める北京でこのほ
ど、「外ではTシャツを着よう」と呼びかけるキャンペーンが始まった。
北京の男性は猛暑をしのぐため、上半身裸で戸外に出る風習がある。しかし「北
京青年日報」は、「五輪を成功させるためにも、北京市民はいくつかの小さな欠点
を直していく必要がある」とコラムで指摘。見出しに「外に出るときはTシャツを忘
れずに」と掲げ、上半身裸で町中にいる市民のあけすけな姿をとらえた投稿写真を、
６月後半から連日紙面に掲載し始めた。同時に、Tシャツの無料配布も始めた。
写真のなかには、裸の腹を突き出したまま観光客の多い中心街を歩く男性の姿や、
市内の路地で中国将棋の一局を短パン姿の男性が大勢見物している様子などをとら
えたものもある。ほとんどの写真は、上半身裸の男性を後ろから撮ったもので、顔
が映っていてもぼかしてある。
共産党系の同紙は部数約８０万部で、青年層を中心に影響力を持つ。編集担当の
ひとりは、政府広報的な意図はないが、メディア戦略としては成功していると話す。
「写真を勝手に撮られて掲載され、家族や友達に見られて、面目を失ったと抗議す
る人もいたが、全員がこれからはTシャツを着るつもりだと話している。効果は出て
いる」と同紙のヤン・タオ編集担当。
北京市ではすでに０８年の五輪に向けて、排気ガスの多い工場を市外に移動させ、
古い家並みを取り壊して緑地に替えるほか、最新型の公衆トイレを設置するなど、
大々的な美化作戦を繰り広げている。

http://www.cnn.co.jp/fringe/K2002071001297.html