2030年ごろにも発生するとされる南海地震の想定震源域に含まれる四国東部で、
大きな揺れの発生が抑えられる特殊な地殻構造を海洋科学技術センターが発見した。
地震の原因となるプレート(板状の岩盤)境界付近に地下水が閉じ込められている
らしい。震災対策を進めるには地下の構造を探査して震動の強弱を予測することが
重要で、国の中央防災会議は、成果をもとにプレートの動きをコンピューターでシミュ
レーションし、予測精度を高める方針だ。
南海地震は、紀伊半島・四国沖のほぼ東西に連なる南海トラフという海底のくぼみ
から陸側プレートの下に沈み込んでいるフィリピン海プレートの運動で起きる。1946年
の昭和南海地震では、四国東部を境に東西で異なった揺れが起きたと見られ、なぞの
一つとなっていた。
同センターは、トラフ付近の高知県沖から、沈み込んだプレートの先端に当たる瀬戸
内まで四国東部を縦断する南北約350キロの線上の地域で人工地震を起こし、地殻内
を反射・屈折した地震波を測定した。
その結果、室戸岬東沖合から徳島県に至る長さ約100キロの領域で、深さ15―30
キロのプレート境界付近に流体があると判明。マントルから上昇した水が岩盤の間に
閉じ込められていると見られることがわかった。
固く密着したプレート境界が破壊され、急速にずれると大地震になるが、境界に水が
あるとプレート同士がくっつき合わず絶えず滑っている状態のため強い地震波は起き
ない。一帯では、昭和南海地震でも急速なずれは生じなかったことが地震波形の解析
などからわかっている。
(以上、2002年6月7日のヨミウリ・オンラインより一部引用―全文は引用元を参照)
引用元:
http://www.yomiuri.co.jp/04/20020607ic17.htm リクエスト:
http://news.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1023142835/895