米国の5州に拡大した連続爆弾テロ事件で、米連邦捜査局(FBI)は7日、
ウィスコンシン大学生のルーカス・ヘルダー容疑者(21)を逮捕した。アイ
オワ州の連邦検察当局が同日、同容疑者を爆発物使用など2件の罪で訴追した。
同容疑者はネバダ州を車で走行中に発見、拘束され、車から鉄パイプ爆弾とみ
られる複数の爆発物が見つかった。FBIが同容疑者の動機を追及している。
これまでの調べでは、同容疑者は米連邦政府を批判する犯行声明を事件現場に残
しており、ウィスコンシン大の大学新聞に「人々の考えを良い方向に変えるため
に何人かを犠牲にするだけだ」と犯行をほのめかす手紙を送りつけていた。
FBIによると、今月3日にイリノイ、アイオワ両州で住宅の郵便受けに仕掛け
られた鉄パイプ爆弾8個のうち6個が爆発し、6人が負傷。さらに6日までにネ
ブラスカ州で8個、コロラド、テキサス両州で各1個の爆弾が郵便受けで相次い
で発見された。
FBIは目撃証言などから不審者の洗い出しを進め7日、重要参考人として同容
疑者を全米に手配。同容疑者はカリフォルニア州の州境に近いネバダ州リノ近郊
の州間高速道路で身柄を拘束された際、抵抗しないまま所持していた銃を車の窓
から投げ捨てたという。FBIは近隣の州にも爆弾が仕掛けられている可能性が
あるとみて、郵政公社(USPS)と協力し、郵便配達業務の一部停止などの安
全措置を取った。
http://www.sankei.co.jp/news/020508/0508kok048.htm