【ワシントン1日=前田徹】朝鮮戦争直後から日中国交正常化前後にかけ
て日本国内で暗躍した中国スパイについての米国防総省機密文書が米国立
公文書館から見つかり、戦後日本を舞台に展開された米中の熾烈(しれつ
)な情報戦の実態が明らかになった。中国は当初、日本共産党を通じた
日本革命を画策し、中ソ対立が深刻化すると今度は旧社会党や労働組合
の親中派工作に力を注いだほか、朝鮮半島危機を招いた米軍のプエブロ号
拿捕(だほ)事件では自民党有力者に働きかけて情報収集に躍起となった様
子なども赤裸々に描かれている。
【中略】
中国は四九年十月の中華人民共和国建国直後から、中国帰りの旧日本軍帰
還兵に元在日中国人の工作員をまぎれ込ませて潜入させた。初期段階では
ソ連情報組織の影響を受けた「H2機関」が在日米軍基地の情報入手を図
り、その後は中国共産党が指導する中国からの帰還者組織「一〇一機関」
が主導権を握ったことが報告されている。
当時、中国スパイ機関は朝鮮戦争で銃火を交えた米軍の情報収集に重点
を置く一方、日本共産党に対する指導強化にあたっており、米軍基地に日
共党員を浸透させる工作や、五四年二月には「一〇一機関」が日共党員に
渡す拳銃二千丁の密輸に失敗したとの情報が報告されている。
【中略】
とりわけ目を引くのはプエブロ号事件で米国と北朝鮮が交戦する危険がで
たさい、日本が参戦する可能性を探るため中国スパイ網が当時の三木武夫
外相から直接情報を得るよう自民党有力者に働きかけ、情報収集に全力を
あげた様子を伝える米軍第七〇四情報隊の六八年二月の一連の報告書だ。
結局情報入手に失敗するが、その一週間後に国会で社会党議員が日本参戦
に関する質問を佐藤首相に突きつけており、報告書は中国情報機関が社会
党に働きかけた可能性をにおわせている。
このほか、日本の労働組合幹部が中国側の招待で訪中し、多額の宝石
類を持ち帰り、それ以降は親中派になったとする報告や、社会党参院議員
がダイヤの指輪を中国要人から贈られるなど金品攻勢が行われていたこと
を示唆する報告もあった。
ソース全文
http://www.sankei.co.jp/news/morning/02iti001.htm ◆◆◆新規スレッド作成依頼スレッド★22◆◆◆により
http://news.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1019812513/ プエブロ号事件とは
http://www.mainichi.co.jp/news/kotoba/ha/20020110_01.html