サッカー・ワールドカップ(W杯)の観客輸送で、東海道新幹線を運行するJR東海は20日、
静岡会場で深夜に試合が終了する6月11日に、「ひかり」タイプの新幹線を運転することを
決めた。最寄り駅の掛川から上りは東京、下りは名古屋へ計8本を運転する。横浜での
日本戦や決勝でも、深夜運行を検討中だ。JR東日本も、上越新幹線の新潟−東京間の
深夜運行を決めた。開催地自治体などが頭を痛めている「ホテル不足」の解消の決め手と
なりそうだ。
JR東海の計画では、「深夜ひかり」は6月11日午後8時半から静岡県袋井市の「静岡
スタジアム・エコパ」で始まるドイツ−カメルーン戦が対象。掛川駅を午前0時前後に出発
する東京行きを6本、名古屋行きを2本運転する。さらに、日本−ロシア戦(同9日午後8時半
から)と決勝(同30日午後8時から)がある横浜会場を対象に、新横浜−東京間の深夜
運行も検討している。
東海道新幹線の午前0時以降の深夜運行は、70年の大阪万博以来だ。
一方、JR東日本は6月15日の新潟会場での決勝トーナメント1回戦で、上越新幹線の
深夜運行を決定。新潟−東京間など最大十数本の上りを計画している。今後、地元自治体
などと運転速度や停車駅を調整する。上越新幹線の深夜運行は、82年の開業以来初めて。
新幹線の営業ダイヤは、沿線の騒音防止や保線作業の時間確保を目的に、「最終は午前
0時までに到着、始発は午前6時以降の出発」が原則。深夜運行は、台風や車両故障で
ダイヤが乱れた場合に限られている。
ソース:
http://www.asahi.com/national/update/0321/002.html