http://web.archive.org/web/19991007161315/http://plaza26.mbn.or.jp/~sukotan/nikki107.html ●シンポジウムの壇上で「レズビアンと出会って三日間吐き気が止まらなかった」と言ってのけたパネリスト
(12/13)伊藤
こんなにパネリストとしての自覚と責任感がない研究者と出会ったのは初めてである。12月12日、
大阪大学吹田キャンパス・コンベンションセンター・MOホールで行われた、「ジェンダー・フリー
社会をめざす若者セミナー」が主催したシンポジウム「『ダンジョサベツ』なんてカンケーない?」
に出席した大阪大学助教授小谷野敦氏のことである。
パネリストは、私と小谷野氏のほか、働く女性のサポート団体WANAを主宰している藤木美奈子氏、
及び、滋賀大学助教授の永田えり子氏、の4人であった。主催者側は、フェミニズムが提起する、
ジェンダー(社会的に作られた「女らしさ」「男らしさ」)に縛られない価値観がどうしたら社会
に広まっていくかをシンポジウムのテーマに据えていた。
これはかなり難しい問題であり、各パネリストが自分の問題意識を明らかにして身のある討論にす
るためにも、事前にレジュメを出してほしいという主催者側の要求は至極当然のように思えた。私
もそのことを同性愛者の視点からじっくりと考えるために、レジュメ作りは貴重な経験になった。