十社は共同で記述仕様を決め、放送と通信が融合するブロードバン
ド時代の録画再生装置として二〇〇三年度中にも実用化する。価格は
当初二十万円前後の見通し。現在の三規格とは異なる方式にするが、
今のディスクも再生出来るようにする。家庭用の映像記録装置の主役
の座がVTRからDVDに移る見通しだ。
DVDは再生方式は統一されているが、記録方式は(1)松下、東芝
(2)パイオニア、シャープ(3)ソニー、フィリップスの三規格が
並立している。松下の装置で記録したディスクをソニーの装置にかけ
ても再生できず、消費者が混乱していた。このため、二〇〇一年の再
生専用プレーヤーの国内市場が前年の約二倍の百五十七万八千台に達
したに対し、記録もできるレコーダーは十三万一千台にとどまってい
た。
各社はこれまで大容量レコーダーも別々の方式で開発を進めてき
た。中国の電気メーカーが勢力を拡大する中、有望商品で先攻するに
は、規格統一で消費者の利便性を高めると同時に、部品の共通化で低
価格化を急ぐ必要があると判断した。規格が統一されれば、どのメー
カーの装置で記録したディスクでも、別のメーカーの装置で再生出来
るようになる。
松下とソニーは家庭用録画機を巡って、一九八〇年代に「VHS・
ベータ戦争」繰り広げ、九十年代前半にはDVDの基本規格で主導権争
いを演じたが、今回は機器普及を優先して手を組む。
--
>>70-71で、お願いします。ソースは2月16日の日経朝刊です。
webは朝7時に更新されると思います。