東芝は、中国で家畜のふん尿を原料にした燃料電池の売り込みを始める。
この燃料電池は、家畜の排せつ物を微生物で発酵させてメタンガスを作り、
そこから水素を分離して空気中の酸素と反応させて発電する仕組みだ。
電力供給とふん尿の浄化を同時に行うことができ、一般の発電設備より運用経費も安い。
石炭火力発電のように大気汚染につながる懸念もなく、地域ごとに環境に配慮した発電が可能になる。
国土が広い中国では、大規模な発電所を作っても
長距離の送電の間に出るロスが大きいことが問題となっていたが、
地域ごとに燃料電池から電力が供給できればこうしたロスも出さずにすむという。
東芝と広東省広州市計画委員会などは、すでに経済産業省の支援も受けて
99年から広東省の牧場で実験を始めており、最終的に1万頭規模の豚を飼育し、
約200軒の住宅に電気を供給する。
http://www.yomiuri.co.jp/02/20020110i501.htm