新官邸では首相への取材活動が大きく制限される。
「安全性確保」の名目で、記者を含めて官邸内の人の出入りを厳しくチェックするからだ。
現官邸では首相執務室の前まで記者が自由に出入りできる。
首相を直接取材する「首相番」は執務室前に立ち、誰が出入りするかを確認。
首相の日々の行動を記す「首相官邸」欄は、
ロッキード事件の裁判で証拠に使われたほど信頼性の高い記録だ。
記事が目撃者の証言に等しいと判断された結果だった。
しかし新官邸で記者が取材できるのは記者会見室のある一階や三階の玄関ホールに限られそうだ。
首相執務室のある五階での取材は原則禁止になる。
新官邸に出入りする政治家らを玄関ホールで取材することはできるものの、
本当に首相と会っていたのかどうかを直接確認する手立てはない。
http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20020103CE2IEC0302.html