新婚旅行は月までハネムーン? 2015年までに、
月へ観光旅行を実現しようという民間プロジェクト「ルナ・クルーズ・プロジェクト」
(実行委員長・藤原洋インターネット総合研究所所長)が発足する。
プロジェクトには、「国の予算を待っているだけでは、一生かけても宇宙にはいけない」と、
月旅行を夢見る若手エンジニアらも参加。「2015年宇宙の旅」実現を目指して、
月のホテルのデザインから資金調達まで手がける壮大な計画だ。
プロジェクト発足は28日に正式発表する。実行委員には、
宇宙旅行産業の研究で世界的に知られるパトリック・コリンズ麻布大学教授も参加。
実務チームには、ロボットデザインの松井龍哉さんや、
日本航空協会航空宇宙輸送研究会に参加する若手エンジニアたちも加わっている。
プロジェクトのきっかけは、00年末に松井さんがNASDA(宇宙開発事業団)主催の講演会で、
「技術はデザインと融合して、初めて一般人のものになり、産業になる。
宇宙旅行はみんなの夢だったのに、いつの間にか研究・開発用で、産業にならないものにされてしまった」と話したこと。
賛同の輪が宇宙ステーションや宇宙船を研究する若手研究者らに広がり、研究会を重ねてきた。
1903年にライト兄弟が有人飛行に成功してから約1世紀。いまや年間約300万人が空を飛ぶ。
2001年4月にはロシアで観光宇宙旅行が実現された。
コリンズ教授は、講演会などで経済学者の立場から
「宇宙旅行は十分採算のとれるビジネスだ」と主張する。
松井さんは「歴史的にみても、夢が産業を発展させてきた。
月から丸い地球を眺めることが、21世紀にふさわしい夢ではないかと思う」と話す。
02年には、プロジェクトの趣旨を広く理解してもらう展覧会の開催や長期的な資金計画を詰める予定だ。
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/shakai/20011226k0000e040059000c.html