世界遺産に登録されている京都市北区の金閣寺(鹿苑寺)が、
隣接するホテル「京都パストラル」の土地と建物を買い取り、
緑地にする計画を進めていることが十四日、分かった。
今月末のホテルの廃業に伴い、跡地に高層ビルなどが建設され
寺周囲の景観が損なわれるのを防ぐのが狙い。買収費用は約二十億円という。
同寺の江上泰山執事長は「良い景観を残すには無理をしても先手を打って緑地化するしかない」と話している。
ホテルの敷地は計約六千七百平方メートルで、同寺の境内から道を隔てて東側に隣接。
五階建ての本館や社員寮、駐車場などがある。同寺は六月に買い取りを決定。
来年一月の引き渡し後は建物を壊して更地にし、専門家と相談しながら植栽するという。
ホテルの建つ場所はかつて金閣寺の寺領の一部だったが、明治以後に手放したという。
http://www.sankei.co.jp/html/1214side109.html