W杯サッカー:天皇陛下、訪韓見送り 横浜の決勝戦出席で調整
日本、韓国共催の2002年サッカー・ワールドカップ(W杯)について、
天皇、皇后両陛下は6月30日に横浜市の横浜国際総合競技場で行われる予定の
決勝戦に臨席する方向で調整することが関係機関の間で固まった。
これにより、W杯開催を機にした両陛下の韓国訪問の見送りが確実になった。
両陛下の訪韓に関しては、98年10月に国賓として来日した金大中(キムデジュン)韓国大統領が正式に要請。
また、今月6日に来日したW杯韓国組織委員会の鄭夢準(チョンモンジュン)委員長も記者会見で、
ソウルで行われる開会式(5月31日)への天皇陛下の出席に期待を表明していた。
しかし、日韓の間では歴史教科書問題などもあり、訪韓に適した時期とは必ずしもいえない状況にある。
また、国際サッカー連盟(FIFA)の規定には、五輪のように開催国の元首級の開会式出席が明記されていない。
こうしたことから、政府関係者の間では天皇陛下訪韓に慎重論が強まった。
ただし、初の2国共催W杯ということもあり、開会式に他の皇族が出席する可能性は残されている。
宮内庁は今後、W杯の日本組織委員会(那須翔会長)などと、
決勝戦に臨席する場合の警備上の問題も含めて協議し、最終的な方針を決める。
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/shakai/20011127k0000m040186000c.html