トヨタ 円高時は下請けに「円高協力金」1.5%、円安&黒字化でも「円安還元金」はゼロ
http://www.mynewsjapan.com/reports/1788 トヨタグループ主要8社が大幅増収となるなか、ピラミッドの頂点に立つトヨタ自動車単体の
13年3月期決算も5期ぶりの黒字(1500億円)見通しとなった。
円高時には、年2回春秋の下請単価切り下げに加え、
さらに「円高協力金」として1.5%の単価切り下げをした例も。
この論理に従えば、円安になったら円安還元金で切り上げしなければならないが、円安の見返りは現状ゼロ。
セブン&アイやローソンなど小売業ではトップ企業が賃上げを決めたが、
自動車トップのトヨタ労組がベア要求を放棄したため、系列各社の賃上げも難しい。
2月11日、春闘の幕開けとなる第34回トヨタ総行動(豊田市内、約1千人参加)の現場で下請けの声を聞いた。
【Digest】
◇円高協力金の名目で1・5%下請単価下げ
◇下請単価切り下げ中止の報道は本当か
◇トヨタ賃金ピラミッドと御用組合
◇階層社会のトップ・トヨタ自動車に直接要求
◇独り占めの利益蓄積14兆円を還元せよ
◇円高協力金の名目で1・5%下請単価下げ
「円高が続いていたころに“円高協力金”なるものがありました。
これは、円高で輸出するのは非常に厳しいので納入単価を下げてくれという“依頼”です。
ある下請の社長に聞いたところ、単価を1・5%切り下げてくれ、
というトヨタ自動車からの依頼が重ねてありましたが、これは、断れないといいます。
半年に一度、春と秋に契約を結ぶ際に、単価を切り下げられていたのに加えて、
さらに1・5%切り下げ(つまり年に3回)られたのです。
このように、度重なる下請単価切り下げこそが、円高協力金の実態です。
円高のときには下請に円高協力金を要請したのなら、
円安になったらその利益を還元するのが筋だと思いますが、
今のところ“円安還元”はありません」