俺が大阪でてきて右も左もわからない頃全財産の財布を落とした。
探せど探せど見つからない。俺は最後の望みで泣きながら小さな派出所に向かった。そこには50過ぎのおっさんが一人で帰り仕度をせっせとやっていて事情を話すと調書や行きに通った駅やコンビニまでも電話してくれて
「おっちゃんが担当したらほぼみつかるんや!まかしとき!」と励ましてくれた。
でも見つからなくてとりあえず連絡待ちみたいになって、ため息ついたら帰りの電車賃として千円くれた。
帰る途中ふと内ポケットを探ると財布がでてきた!
俺はおっちゃんにありがとうを言いに戻ると
おっちゃんは
「俺の仕事は財布をみつけるのが二番。一番は安心させることだから」とにっこり笑って「よかったな。」と肩を叩いてくれた。嬉しくて泣いてしまってお礼がしたいからジュースでもおごらせてくれと頼むと
「それは俺の仕事じゃない。だけど名刺をあげるからいつでも遊びにきなさい。今度会う時は笑顔でな」と名刺をくれた。
二日後万引きで捕まってその派出所に連れてかれ笑顔で入ったらブン殴られた。千円はエロ本につぎこんだ。