N県の郡部で某製薬会社の置き薬セールスをしていた男の話。
彼は学生時代から社交的な男でスポーツマン。如才のなさが田舎の人にも受けてけっこう良い成績を挙げていた。
ある日、彼がいつものようにセールスをしていて、飛び込みで入った家は大きな旧家だった。
主は県立高校の教諭で主の父、母、奥さんの3人が農業に従事しているという、よくあるパターンの兼業農家。
ここぞ!と持ち前の如才なさを発揮して彼は瞬く間に契約を取ったのだが、妙に気に入られてしまって、ついでに…と主人の将棋にしばらく付き合う羽目になった。
そこにお茶を持ってその家の娘さんが入ってきた。
清楚で整った顔立ちの、一見していいとこのお嬢さんという感じの彼女に彼はぼーっと見とれた。
それからというもの、彼は休みともなればなにかにつけて用事を見つけては足繁くその家に通った。
彼女の方もまんざらではなさそうで、また父親も彼のことを気に入っていたため、交際は順調に進んだ。
もちろん田舎のことゆえ、婚前交渉などとんでもない、噂でも立てられたら…という風潮が強く交際は今時珍しいほどの清純なものだった。
そうこうしている内に、彼の営業成績の良さが認められ、彼に横浜の大きな支社に転勤の話がきた。
あわてて彼は娘を説き伏せ、父親に土下座して結婚の許しを貰うことにした。
父親は「願っても無いこと!」とあっけないほど簡単に許可してくれたのだが、娘の方は少し顔色が優れなかった。
いぶかしんだ彼は自分の車の中で「あんまり嬉しそうじゃないよね」と少し詰問調で娘に理由を聞いた。
すると彼女はぽろぽろと涙をこぼして
「実はわたし、自傷癖があって…結婚生活をうまくやっていけるかどうか不安でたまらないの」とブラウスの袖をめくった。
そこには幾重にもわたって刃物で切りつけたために肉が盛り上がり、まるで新聞紙を丸めたような皺と引きつった傷が無数に刻まれていた。
さすがに彼も一瞬、言葉を失いましたが、うつむいて泣いている彼女を見れば生理的嫌悪感よりも、痛々しさや哀れに思う気持ちの方が強く、
「そんなことは二人で乗り越えよう!」と彼女を抱きしめた。
横浜の社宅での暮らしが始まった。
新婚ということで当然セックスの問題も重要な要素で、彼は心中密かに心配していたのだが、彼女は彼の願いどおり処女で、下世話な話だが彼はそのウブな反応にも充分満足していた。
しかし彼女は明るいところでは絶対に身体を許さない。
男はスケベな生き物だから、たまには明るいところでセックスを楽しみたいと思うこともあったのだが、
彼女はそんなときは目に恐怖すら浮かべて彼を見つめるので、彼もそれ以上無理強いすることはできなかった。
そんなある夜、夫婦の夜の生活が終わって、彼女はシャワーを浴びに浴室に行った。
ふと、そこで彼のいたずら心がむくむくと頭をもたげた。
足音を忍ばせてシャワーを浴室のドアを開けてシャワーを浴びている彼女に抱きついた彼は、彼女よりも先に思わず悲鳴を上げた。
真冬であるにも関わらずシャワーは身を切るような冷水だった。
「なんで水なんだ!?」と問いただしても
「…体が火照ってしまって…」という言葉にそれ以上は負い目のある側としては追求できるはずもなく、何となく釈然とせずにベッドに入った。
他にも彼女には妙な癖があった。
彼が寝苦しくて時折夜中に目覚めると決まって彼女がベッドに座って彼をじっと見つめているのだ。
少し薄気味悪くて「なんでそんなに見つめるの?」と聞いても「いや、あなたの寝顔を見ていたくて」と答える妻。
その他にも、彼が自分の誕生日に急な仕事で関西に出張になり、
「ごめん、俺の誕生日は来週に回してくれない?」と電話して1泊2日の仕事を終えて家に帰ると、ダイニングテーブルには2日前に腕によりをかけて作ったと思しき、誕生日のご馳走がラップもかけられずに干からびていた。
彼はこのとき初めて自分の妻が恐ろしくなった。
少なからず精神の傾斜がおかしいと感じざるを得ない。
しかし医者に行け!というのもためらわれた。
彼女の田舎では精神科=社会生活不適合者というイメージが根強く、とても聞いてくれそうも無い。
仕方なく彼は自分と妻のストレスを和らげるためによかれと、つがいのオカメインコを飼い始めた。
彼女も喜んで世話をしているようで、彼もほっと一安心していた。
そんな折、また出張の命令がきた。
少し心配に思いつつも、まあ最近は落ち着いてきたようだからと彼は自分を納得させ「出張に行くけど、風邪引くなよ。あとインコの世話も頼むよ」と出かけていった。
2泊の出張を終え、家に帰った。妻は快活な笑顔で迎えてくれた。よかった、彼は胸をなでおろした。
ふと窓辺を見ると鳥かごが空だ。
「あれ?インコは?」
「ごめんなさい。掃除しようとカゴをちょっと開けたら逃げてしまって…」
「ええ〜っ!なんだよ!もう」
「…ほんとうにごめんなさい」
逃げたものを責めても仕方ない。彼は自分を無理やりに納得させ、出張でたまった洗濯物の袋をもって洗濯機に向かった。
全自動の蓋を開けると妙な臭いが気になった。
鉄のような、生臭いような臭いだ。記憶の底をたどってその臭いの心当たりを見つけたとき、彼の顔色は変わった。まさか…。
妻が夕食の買い物に出かけるのを待って、彼は台所の生ごみ入れをそっとのぞいた。
そこには首をねじ切られたインコが一羽、そして首を噛み千切られたもう一羽のインコが無造作に投げ込まれていた。
気づいた人もいるかもしれませんが、文中の「彼」とは実は私のことです。
妻とはこれが引き金になって別れました。
会社も辞めて、新宿の同業他社に転職しました。
別れて後は一切、妻やその親戚とは逢っていません。
電話番号も全て変えました。
でも、まだ時折、真夜中に電話がなります。受話器の向こうでは女性が泣いています。
そして誕生日には玄関のドアの前に山盛りのご馳走が並べられているのです。
【日中】上海で日中友好成人式=「逆境に負けず」と200人参加[04/14]
http://www.jiji.com/news/kiji_photos/0130414at32_p.jpg 写真: 14日、上海市で開かれた「日中友好成人式」に参加した日本と中国の大学生
【上海時事】中国・上海市内で14日、日本と中国の大学生が共同で企画した「日中友好成人式」が開かれ、
両国の学生約200人が振り袖や中国の伝統衣装「漢服」姿で参加した。昨年に続く2回目だが、今年は沖縄県・
尖閣諸島をめぐる日中対立が続く中だけに、より多くの参加を募ろうとミニブログ「微博」などを通じて呼び掛け、昨年の
約4倍の学生が集まった。
新成人の代表として宣誓した上海同済大学の留学生で桜美林大3年の中俣悠人さん(20)=新潟県南魚沼市
出身=と、上海対外経貿大学で日本語を専攻する楼巧飛さん(20)は「日中関係は冷え込んでいるが逆境には
負けない。日中関係の春は私たちが行動しなければやってこない」と、交流促進に決意を表明した。
会場費や衣装のレンタル代など経費は、日系酒造メーカーなどからの協賛金と、1人50元(約800円)の参加費で
賄った。
jiji.com: 2013/04/14-17:08
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2013041400111
【台湾】台湾初「痴漢列車」 企画者に罰金刑、痴漢は無罪 [04/14]
(台北 14日 中央社)新北地方裁判所は11日、昨年2月に台湾鉄道の貸切車輌内で未成年との痴漢パーティーを開催した男に懲役6カ月または
罰金18万台湾元(約60万円)の有罪判決を下した。
合わせて起訴された共犯5人はいずれも無罪、また800元を払い痴漢役で参加した男18人はいずれも不起訴だった。
検察は「判決文を精査し控訴を判断する」としている。
蔡育林被告は、日本のアダルトビデオにヒントを得て「痴漢列車パーティー」を企画、ネットで参加者を募り、痴漢役の男18人とOL役の女1人、
コンドームやおしぼりを配布するアシスタントの女2人と見張り役の男3人が集まった。
裁判では、蔡被告がパーティー開催による利益を得ていたかが焦点となった。
被告側は、痴漢役から徴収した費用は全て列車の貸切代や避妊具購入などに使ったと主張したが、会費の余剰が返却されず打ち上げの会食代などに
回されていたことから、わいせつ仲介に当たると認められた。
一方で、貸切列車内での出来事であり公然わいせつには問えず、OL役の女が未成年だった点についても、本人が年齢を偽っており外見で見破るのは
難しかったとしていずれも量刑には考慮されなかった。
アシスタント2人と見張り3人は利益を得ていないと判断された。
(写真=証拠品として押収された「備品」の一部)
http://img1.cna.com.tw/Japan/Photos/JpnNews/201304/20130414175749.jpg 編集:高野華恵
ソース フォーカス台湾
http://japan.cna.com.tw/Detail.aspx?Type=Classify&NewsID=201304140004
彼はエレベーターの管理、修理をしている。
ある日、病院のエレベーターが故障して止まってしまった、と連絡を受けた。
すぐに車を飛ばしたが、到着した時には2時間がたっていた。
現場へむかうと、人だかりがしている。中には看護婦が閉じ込められているらしい。
「大丈夫ですかあっ!」
彼が呼びかけると、怯えた女性の声が返ってきた。
「出してください。はやくここから出して!」がんがん扉を叩く音がする。
「待ってください。今すぐに助けます」道具を並べ、作業に取り掛かった。
「扉から離れていてください!」と叫ぶ。
「はやくはやくはやく!」がんがんがんがんがん!!
「扉から離れて!」彼はもう一度叫んだ。
がんがんがんがんがんがんがんがんがんがんがんがん!!!扉は狂ったように内側から叩かれている。ちょっと尋常ではない。
パニックになっているのだろうか…。
周りの人も不安げに顔を見合わせている。見かねて院長が扉に近寄って、怒鳴った。
「扉から離れなさい!危険だから!」
「離れてます!!」
女の悲鳴のような声が聞こえた。
「暗くてわからないけど…ここ、なにかいるみたいなんです!」
彼はぞっととした。
じゃあ、今目の前で扉を殴打しているのはなんだ?つとめて考えないようにして大急ぎで作業にかかった。
扉を開けたとき、看護婦は壁の隅に縮こまり、しゃがみ込んで泣いていた。
彼女曰く、電気が消えた後、何者かが寄り添って立っている気配がしたという。
気配は徐々に増え、彼が来る頃には、エレベーターの中はそいつらで一杯だったそうだ。
つい最近、経験した、俺的に洒落にならない怖い話。
幽霊とかじゃないんだけど。
バイクが趣味でお盆休み一杯、帰省もかねてあちこちをウロウロしてた。
で、休みの最終日の夕方、また一人暮らしのワンルームマンションに帰ってきた。
一週間、誰一人入る者のいなかった独身男の部屋は、むわっと蒸し暑い。
クーラーをつけて熱いシャワーを浴びて、ビールのカンを空けてソファーに座り、ひといきついたその時。
ジジジジジジジジジジジジジジジジ!
部屋の中に大音量で奇妙な音が鳴り響いた。
音がした方向を見て、俺は「え!?」と固まった。
白い壁に、蝉、蝉、蝉。
蝉が10匹ほどとまっていた。
そのうちの一匹が、人の気配を感じてか、急に鳴きだしたのだ。気持ち悪い。
だが、俺も男だ。別に、虫が怖いわけでもなし。
どこから入ってきたのだろう?換気扇?などと思いながら、壁の蝉の群れに近づいて、ぞっとした。
その蝉の、一匹一匹が、壁に虫ピンで固定されていた。
鳴いた蝉以外の他の蝉は、既に死んでおり、すっかり乾燥していた。
とりあえず、警察を呼んだ。盗られたものなし。変質者の仕業であろう、と言う結論に。
カギをかけ忘れた小窓から進入した可能性あり、と。
5Fなんだけどね、俺の部屋。
蝉の乾燥の具合の程度が異なることから、何日にもわたって変質者が俺の部屋に居座った可能性もある、とのこと。
あらかじめ、死んだ蝉を持ち込んだ可能性もあるけど。
生きた蝉もいたことから、最悪、その日の朝くらいまで変質者が居た可能性も…。
さすがに気持ち悪かったので、冷蔵庫の中のもの、飲みかけのウィスキーのボトルの中身、全部捨てた。
蝉と虫ピンは、警察が全部持っていった。
うちの死んだじいさんは軍人あがりで腕力でブイブイ物いわすタイプで妻や娘たちにも何か気に入らないと殴る蹴る罵る。酒乱。競馬パチンコ狂。
婆さんはぶたれて鼻が曲がっても、はいはいと黙って従う従順な妻だった。
それでも年をとったら大人しくなり、娘(あたいのママ含)たちも嫁ぎ、平穏な日々を送っていた。
が、ある日夕方頃突然、強烈な頭痛に見舞われた(脳内出血だったの)。
「痛い…痛い…」と苦しむ爺さんを見て、(普通は救急車を呼ぶレベル)
婆さん一言「あらまあ、じゃあ今日は早めに寝てくださいね」
深夜、爺さんは「きゅ、救急車を呼んでくれ」一緒に住んで回りの世話をしていた末娘が言った。
「おじいさん、救急車は今の時間は営業してないわよ」未明頃、爺さんは意識不明に陥った。
そこで婆さんがいうことには「救急車は朝の11時からですよ。裏のパン屋も11時だから病院もきっとそのくらい」
で、昼頃救急車を呼んだ結果、おじいさんは手遅れで。(以下略)
この話、末娘(あたいのおばさん)と婆さんが、ようかんと茶飲みながら楽しそうに話していたんだ。
当時小学生だったあたいは「こいつら馬鹿?」って思ったけど今から考えたら…。
インデックス、13年8月期は16億円の最終赤字に…債務超過で継続企業の前提に疑義
インデックス<4835>は、本日(4月15日)、2013年8月期の連結業績予想を下方修正し、売上高156億6800万円(前回予想156億9000万円)、
営業利益10億6800万円(同13億9300万円)、経常損益6億0300万円の赤字(同8億5800万円の黒字)、当期純損益16億7700万円の赤字(同6億6500万円の黒字)とした。
同社では、売上高と営業利益については、デジタルゲーム事業と、コンテンツ&ソリューション事業については順調に推移したものの、その他事業と欧州連結子会社Index Multimediaが低調に推移したため、としている。
また、経常損益、当期純損益については、貸倒引当金繰入額11億3900万円などを計上することが響いた。
内訳は、取引先3社に7億0500万円、取引先のCB3億5000万円、取引先2社に対する未収入金2億3400万円となっている。
さらに繰延税金資産の取崩しを行うこととし、法人税等調整額に8億8100万円を計上するとのこと。
■債務超過に
2013年8月期第2四半期連結会計期間末において、14億3500万円の債務超過となっている。
このため、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような状況が存在していることも明らかにした。
コンシューマーゲームやソーシャルゲーム、コンテンツ&ソリューションを中心に事業拡大を行いつつ、管理部門の経費削減、人員配置の見直し、オフショア拠点の活用などによりコスト削減を図ることなどで、
営業キャッシュフロー、フリーキャッシュフローの黒字化を達成し、債務超過の解消を目指す。
■事業の状況
なお、事業の状況に関してゲームにフォーカスしておくと、コンシューマーゲーム分野に関しては、
「デビルサマナー ソウルハッカーズ3DS」「ペルソナ4 ザ・ゴールデン」「ペルソナ4 ジ・アルティメット イン マヨナカアリーナ」「世界樹の迷宮W」を中心に追加注文が予想を上回る水準で推移した。
新規タイトルとしては、「真・女神転生W」が5月に発売されるのを皮切りに、「新・世界樹の迷宮 ミレニアムの少女」が6月に、
「ドラゴンズクラウン」が7月に発売されるなど、合計4本の発売が予定されており、第3四半期の業績に寄与する見通し。
http://gamebiz.jp/?p=101590
犯人はニオイフェチ 路上で女性が靴奪われる 大阪
15日午後11時35分ごろ、大阪府高槻市内の路上で靴を奪われた、と会社員女性(29)から110番通報があった。府警によると、背後から近づいた
男が女性の両脚をつかんで転倒させ、ヒールの付いた靴を奪って逃げたという。女性は左足に擦り傷を負っており、府警は強盗致傷事件として捜査している。
高槻署によると、女性は仕事を終えて帰宅中で、男は靴を奪った後、近づいてきた方向へ走って逃げたという。高槻市内では2011年7月〜昨年10月、
女性のハイヒールやパンプス、ブーツを奪う事件が9件起きており、今回で10件目。いずれも手口が似ていることから、高槻署は同一犯の可能性があるとみている。
朝日新聞デジタル
http://www.asahi.com/national/update/0416/OSK201304150130.html?ref=rss
◆オーストラリアで韓国人が日本人と間違われて人種差別被害=韓国
オーストラリアのシドニー市内を走っていたバスの車内で3月30日、韓国人留学生とその叔母が
白人男性から人種差別被害を受けた。乗客がこの様子を撮影し、インターネット上に公開した。
地元メディアをはじめ、複数の韓国メディアが報じた。
韓国メディアは、「シドニーのバス内での人種差別事件、被害者は韓国人留学生」
「シドニーのバスでの人種差別暴言、被害者は韓国人」「オーストラリアにはなぜ来たの?
バスで辱められた人」などの見出しで伝えた。
バスに乗っていた中国系豪州人と一緒に、白人男性を止めようとした中国系の女性は、
騒ぎ立てる白人男性にバスから降りることを要求しながら、彼の様子を動画で撮影し、
YouTubeに掲載した。
動画では、中年の白人男性が留学生と彼の叔母に向かって、第2次世界大戦当時、
日本がオーストラリアを爆撃したことに言及。「日本人の豚め」などと、悪口を浴びせた。
また、この男性は動画の撮影前にも、留学生と叔母に対して、さまざまな人種差別的な
発言をしていたという。
韓国人留学生は地元メディアとのインタビューで「叔母が混雑したバスの中で、
男性と偶然ぶつかったことが原因。男性は叔母に向かって『英語を話すな』
『オーストラリアになぜ来たのか』と声を上げ、私が英語を話せない叔母の代わりに謝罪した」と話した。
また、韓国人留学生は「私と私の家族がこの種の人種差別的な侮辱を受けたことは初めてではない。
(事件の様子が)録画がされていたのでよかった」と述べた。
一方、地元警察は調査に着手し、バス会社はバス内の監視カメラを警察に提出している。
(編集担当:李信恵・山口幸治)
サーチナ 2013/04/05(金) 10:16
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=0405&f=national_0405_008.shtml
片山さつき総務大臣政務官が「中国の横暴を許してはならない。バナナを食べてフィリピンを応援しましょう」と訴えている。
日本とフィリピンは東シナ海と南シナ海でそれぞれ、軍事・経済大国となった中国の覇権主義に立ち向かう同志ともいえるが、
「バナナを食べて…」とは一体どういうことなのか。
フィリピンは今年1月、南シナ海の領有権を争う中国を、国連海洋法条約に基づき仲裁裁判所に単独提訴した。
中国は司法の場に出ようとしないが、その場合、中国に代わり国際海洋法裁判所長(柳井俊二元駐米大使)が仲裁人を選定し、
裁判が開始される可能性が高まっている。
中国はこれに反発しており、先月末、東南アジア諸国連合(ASEAN)に対し、
提訴取り下げをフィリピンに働きかけるよう圧力をかけていたことが発覚している。
中国によるフィリピンへの“脅し”は初めてではない。昨年5月、両国が南シナ海のスカボロー礁をめぐって関係が悪化した際、
中国は「害虫駆除のため」として、フィリピンの主要輸出物であるバナナなど果物の検疫を強化し、事実上の「禁輸」措置を取ったのだ。
2010年の尖閣沖中国漁船衝突事件の際、中国がレアアースの対日輸出を規制したが、「相手国の弱みを攻撃する」思考はまったく同じだ。
追い込まれた中国の動向が注目されるなか、片山氏は旧知のドミンゴ・シアゾン元比外相に電話して、こう持ちかけたという。
「今度、中国がそんなそぶりをみせたら、日本に船ごと持ってくるように、民間ベースで段取りしましょうか」
つまり、中国が再びフィリピン産果物の「禁輸」措置に踏み切った場合、それを日本が引き取り、フィリピンを助けるというものだ。
安倍晋三首相は米国ハワイ、オーストラリア、インドといった民主主義国家・地域が連携して、
中国を囲い込む「セキュリティー・ダイヤモンド構想」を提唱しているが、片山氏の考えもこれに合致する。
片山氏は「中国は何をするか分からない。日本をはじめ、フィリピン、ベトナム、シンガポールなど、
類似の問題を抱えるアジア諸国が連帯することが大事です。
万が一のときは、フィリピン産バナナを購入することでメッセージを発し、中国に対して国際社会の『モラルによる圧力』をかけてほしい」と訴えている。 (安積明子)
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20130416/plt1304161545005-n1.htm
【中国IT】中国、情報統制を強化=海外サイトの引用制限−記者の「微博」も徹底管理[04/16]
【北京時事】中国メディアを管理する国家新聞出版放送総局は16日までに「取材・編集者のネット活動
管理強化に関する通知」を国内報道機関向けに出し、海外メディア・サイトの情報を無許可で使用しては
いけないと指示した。また記者・編集者が仕事上の情報を発信するためミニブログ「微博」(中国版ツイッター)を
開設する際には、所属機関の許可を義務付けるなど、情報統制を一段と強化した。
中国では、広東省の週刊紙・南方週末の新年号の社説が共産党宣伝当局の指示で改ざんされるなど、
習近平指導部になってもメディアへの引き締めが強化されている。今回の通知には、微博利用者が5億人を
超える中、社会安定を最優先に「ネット世論空間も共産党が管理する」(中国メディア関係者)狙いがありそうだ。
jiji.com: 2013/04/16-17:33
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2013041600728
安倍首相「北朝鮮は約束はしても守らない」
安倍首相が15日に行われたケリー米国務長官との会談で、核・ミサイル開発を強行する北朝鮮に対し、
対話路線を安易にとるべきではないとの考え方を伝えていたことが分かった。
政府関係者が明らかにした。
会談で、首相は「彼らは約束はしても守らない。何度も裏切られたことは忘れてはいけない」と強調した上で、
「北朝鮮3代で変わらないのは瀬戸際外交だ。危機を醸成して、あるものを与えろというやり方だ」とも指摘した。
ケリー氏は、首相の説明に耳を傾けていた、という。
ケリー氏は会談前の講演で、「米国は実現性のある真剣な非核化交渉の用意がある」と述べた。米国が
北朝鮮に融和的な態度を示したとの見方もあっただけに首相としてやんわりクギを刺したものとみられる。
YOMIURI ONLINE: 2013年4月16日19時30分
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20130416-OYT1T01099.htm?from=ylist
【中国】"中国の反日緩和で世論も軟化"「日中関係に4つの変化、河野洋平氏ら訪問は改善の兆候か」[04/16]
日本の政財界の幹部らが中国を相次ぎ訪問、または訪問する予定を表明している。
この中には、河野洋平元衆議院議長、高村正彦自民党副総裁などの政界の要人も含まれる。
彼らは「中国に話を伝える」使命を担い、中国指導者との会見を望んでいた可能性がある。
これらの新たな動向は中日双方が行き詰まりの現状に満足せず、対話を行いたい願いを示している。
中日関係改善の契機がまもなく訪れるかもしれない。日本新華僑報網が伝えた。
中日両国は釣魚島(日本語名称:尖閣諸島)問題で半年余り対峙を続けた。とは言え、
習近平国家主席が日本特使から安倍晋三首相親書を受け取った2013年1月下旬から、双方の緩和意向は鮮明化している。
4つの変化が、中日関係が穏便な方向へと向かう動向を示している。
1 摩擦局面は制御可能な程度にあり、中日は交流や意思疎通を維持している。
中日両国の釣魚島問題での摩擦や駆け引きは一時、エスカレートしているように見えたが、実質的な衝突はなく、
基本的には「スタンス・パフォーマンス」に限られる。両国高官とも局面を抑える理性を保ち、事態の拡大化を望んでいない。
中日危機は一部メディアが報じたように「偶発的な衝突が一触即発の状態にある」わけではない。
2 「中日間に必ず戦いがある」という見方は批判され、軍の態度も静かに変わっている。
中日の間に必ず戦いがあるという論調は一時、盛り上がった。だが国務院新聞弁の趙啓正元主任はそれを公的に批判し、
「中日間に必ず戦いがあるという言い方は荒唐無稽だ」と述べた。
3 中国側が自らの立場を緩和させ、和解の意を示すと同時に、日本側もハイレベル対話を模索している。
中日両国の公式あるいは民間の主要意見は「両国関係は緊迫し、膠着した状態にあるべきではない」というものだ。
安倍晋三首相は何度も和解の意を示し、「我々は日本が対話の扉をいつも開いていることを中国に伝えたい」と述べた。
中国の李源潮国家副主席は「現状の中日関係は混乱に陥っている。これは中日双方にも不利だ」と述べた。
これは中国の新たな指導部が中日関係の低迷持続を望まないことを示している。
4月初めに日本を訪問した中国対外友好協会の李小林会長はメディアに「密使」と目され、表面上は文化イベントに参加するか、
実際上は日本との関係改善の手がかりを探すものだとみられた。
4 中日世論の敵意は減り、中国の反日感情は理性的に戻った。政府の態度の影響を受けたか、あるいは統制のためか、
中国メディアの反日報道は減り、軍事専門家の強硬な発言も減り、日本を批判、敵視するインターネット上の舌戦も少なくなっている。
中国軍側は「戦う用意がある」と一時示したが、これを日本に狙いを絞る信号だと単純に受け止めるわけにはいかず、
軍隊の戦闘力を高める戦略上の意味もあるとみられる。
検索大手「百度」の指数によれば、2013年第1四半期、中日間の摩擦は続いたが、メディアの注目度はピーク時から34%下がった。
これは中日関係に対するメディアの注目が理性的に戻ったことを示し、中日世論は「曇り」から「薄曇り」に変わっている。
アナリストによると、日本の政財界の高官が中国を集中的に訪問し、日中関係に緩和の兆しが見えている。
日本の経済復興には中国が欠かせず、また朝鮮半島の緊迫情勢下で日本が中国に求めることがあることが主因だ。
ただ根本的にみれば、中日両国はいつまでも変わらない隣人として、睦まじい付き合いをすることが最も現実的で理性的な選択であるといえる。
http://news.livedoor.com/article/detail/7598958/
デリヘル嬢から聴いた話
新規の予約に 勇んでラブホに向った彼女待っていたのは リーマン風の いかにも神経質そうな男だったらしい
部屋に入ると 男は大声で「脱げ」と命じた不安が錯綜し 彼女の愛想笑いが消える
要望に応え 衣服を脱ぎ捨てると男は顔を近づけ 鼻を鳴らしながら「臭ぇ 臭ぇ」と繰り返す
震える身体を押え 男にシャワーを勧める彼女浴室に於いても ベッドに於いても 男は機能しなかったそうだ
世話しなく両の指を動かし 剥き出しの歯をギリギリと擦り合わせる男
彼女はただ 時間の過ぎ行くことを祈っていた
男の背中に 引掻いた様なミミズ腫れを見つけた彼女
そそくさとラブホを後にしたらしい男は何度も延長を交渉してきた様だが ・・・・
「だってね あの疵 ニゲテって読めたんだもん」
数年前にその地域で発生した デリヘル嬢惨殺事件 実はまだ未解決なのだそうだ
寝れないから、心霊とかじゃないけど、俺の人生で一番怖い話を書くよ。
数年前、まだ大学生のころ、電話受信のバイトをしてたんだ。
まぁクレームとかもたまにあるけど、基本受信だからほとんどは流れ作業ね。
通信教育の会社だから、一番多いのは解約かな、あとは教材の発送とか問い合わせとか…
で、俺達バイトの電話は会社の人がモニタリング出来る様になってて、もし電話が長引いてたりすると、チェックが入るのね。
俺は職場が長いのと、まぁまぁ成績も良かったから、バイト始めて三年目の大学3年のころには、バイトの中で一番偉い、言わば社員さんの下…チームリーダー的存在になってて、モニタリングの権限も与えられてた。
その日、女の子の電話が20分を超えてた。
女の子の方を首伸ばしてみると、ヘッドセットのイヤフォン部分に耳を当てながら、凄く真剣な顔してうなずいてる。
なんか面倒なクレーム入ったかなぁ、こりゃ…と思ってその子の電話をモニタリングしたら、男の子本人からの電話で、とにかく泣きじゃくりながら、
「…で、いじめるんです、ほんとです。 煙草を身体に当てたり、お湯をかけられたして痛いです。 でも誰かにいったらもっと怒られるのでいえません。 先生にもいえません。
今は寝てます。助けてください」みたいなことを言ってる。
顧客番号を入力してないのもあって、こっちは何も分からないから、女の子がうなずきながら一生懸命名前とか住所を聞き出そうとしてるんだが
ほとんどパニック状態で小声で泣き叫んでる(うまくいえんけど)状態。
話の内容がマジで深刻になってきたから、こりゃまずいなぁと思って上司に相談しようとしたら、「うわぁぁぁー!」って男の子が甲高く鳴き叫んで、あわててヘッドセットを戻した。
そしたら叫ぶような声とモノを叩く声が何度か聞こえた後、鼻息がふーふーしてる女の人(たぶん、お母さん)が出て、
「私が何をしようと勝手でしょ!! 私のモノなんだから!!!!あぁ!? 電話はなかったことにしてちょうだい!
ふー…この子は私が殺しておきます。」ガチャ。それで電話が切れた。
マジで怖かったよ…ちなみに女の子は次の日に退職届を持ってきた。
こんなに怖いのはなかったけど、まぁキチガイ染みた電話もいっぱいあったな…。
電話系のバイトは止めた方がいいぜ。
ゴールデンウィークの事でした。
地元の山岳会に所属している私は、同じ会の仲間数人と泊まりがけでK岳へ登山へ行きました。
途中にある山小屋で一泊し、翌日の朝に山頂を目指す計画になっていました。
二日目、山の尾根を歩いていると仲間の一人が強風に煽られ滑落してしまいました。
300メートルは落ちていったでしょうか、(だめかな)と思ったのですが、奇跡的に助かったようで、手を挙げてこっちらに助けを求めているようでした。
私たちは慎重に砂利の斜面を下っていきました。途中には生々しい血の帯がついていました。
仲間の元へたどり着いた私たちは息を呑みました。生きているのですが、頭蓋骨が滑落の摩擦で削れてしまっていて、脳が向きだしになっています。
落ちた仲間は「う…あ…」と弱々しい声を出していました。
私は一応リーダーでしたので、他の仲間の了解をとって、そのあたりに生えている木の枝を折って、滑落した仲間の脳に突き刺し、数回かき回しました。
しばらくするとピクリとも動かなくなったので、山岳救助隊に無線を入れてヘリを飛ばしてもらいました。
もう絶対助からない人間にとどめを刺すのは、山では常識的に行われています。
霊じゃないが、昨年の間に起こったこと。
隣人がオタクだった。
私とは違う大学に行ってるみたいだが、同じ学生アパートに住んでる。
バクモンの田中が眼鏡かけたような人。
時々同じ時間に家を出ることがあるんだけど、鉢合わせすると物凄い勢いで部屋に逃げる。
そのくせその辺ですれ違う時は物凄い笑顔で会釈してくる。
夏頃、そいつが郵便受けから部屋を覗いてた。
手を突っ込んで、目をぎょろぎょろ動かして見回してた。急なことでびっくりして、虫コロリを思いっきしスプレーした。
よくよく考えたら、眼鏡かけてんだから効かないよな。
その翌朝、郵便受けから糸が垂れてた。タコイトみたいの。
何か繋がってんのかな?って思って引っ張ったら、その瞬間糸が強い力で外側に引っ張られた。痛かった。
糸の先にガラス片が結んであって、手の平をスパッと切ってしまった。しばらく血が止まらなかった。
「にゃーーーはぁぁぁぁぁああああwww」みたいなかん高い声が聞こえた。
それまでも、
*ノックしまくる、開けると逃げる
*精子らしきものがついたティッシュを郵便受けに入れる
*私の顔写真を虹エロ画の顔に貼っつけた紙を郵便受けry
*出待ち、近付くと逃げる
*股間を見せてくるとかあったんだが。
まあ年末にそいつが死んだんだ。事故自殺じゃなかったみたいで、病気かなんかだと思う。
「○○○○○ちゃんだいすきだいすきだいすきだいすry」って書きなぐったノートがあったとかで、そいつの母親がそれをわざわざ届けてくれた。
いらないのに。
この板的には残念だけど、大した霊は出てこない。
時々*で書いたような事がちらほらあるだけ。
でも自分にとっては洒落怖だったから。ストーカーにあう女性の気持ちがよくわかって、怖かったけど勉強になった。
つかまさか自分が男からストーカーされるとは思わなかった。
しかしそのオタクは最後まで私が男だという事に気付かなかったらしい。
知ってて好いてくれてたんなら、それはそれで気持ち悪いが。
ちなみに、ノートのこと。カピカピしてて汚かったから捨てたんだが、表紙がまさにDeath Noteだった。
中身は私の顔写真から胴体書き足したような絵とかが散乱。
股間が(i)だったから、ああこいつ勘違いしてたのかって思った。可哀想に。
自分田舎からF県に上京してきてたんだけども、やっぱ都会は怖いなぁと思う。
卒業したら田舎に帰る。
チラウラスマソ
私はその当時、暇さえあればネトゲばっかやってました
実家住まいなもんで、深夜とかスピーカーから音出すと家族に迷惑なんで、ヘッドホンを常時装着してました
しかし、ヘッドホンの難点でもあるのですが、周りの音が聞こえない、というのがあります。
ご飯時になると、母親がご飯よーと呼んでくれるのですが、しばしばそれが聞こえず、母親が直接部屋に来て伝えにくるような状況が続きました。
私は別にやましいことをしているわけではなかったのですが、部屋に母が入ってくることが嫌で、呼びに来てくれた母についつい「わかってるよ!」と怒鳴ってしまいました。
怒鳴られた母は驚いたような顔をし、しゅんとして戻りました。
私は「やってしまった・・・」と後悔し、その後母に謝りました。
今度からは携帯に着信いれてくれればいいから、と伝えて。
それからしばらく経った日のことです
私はまた性懲りも無くゲームに熱中していると、背後にある部屋のドアがキィ・・・・と静かに開く気配を感じました。
携帯を鳴らせばいいと言ったのに!イライラを我慢することができなかった私は、「だからわかってるって言ったでしょ!!」振り返るなりまた怒鳴ってしまいました。
すると、ドアが勢いよくガチャンっと閉まりました。
「・・・お母さん?」
そこで思い出しました。今家には自分以外誰もいないってことを。
警官をしている友人数年前に体験した話。
そいつは高速道路交通警察隊に努めているんだけど、ある日他の課の課長から呼び出されたんだって。
内容を聞くと、一週間前にあった東北自動車道の事故の詳細を知りたいとのこと。
その事故ってのは、一家四人が乗った自動車が平日の深夜に中央分離帯に激突して全員死亡した事故の事だったらしい。
事件のことを少し詳しく話すと、高速を走行していた長距離トラックから××インターチェンジ付近で乗用車が燃えているって通報があって、夜勤で待機していた友人が現場に直行したんだけど、
友人が到着した時には既に乗用車の中にいた人は全員黒こげになって死んでたんだって。
その後身元の特定と検死が行われて、歯の治療記録から死んだのは東京西多摩地方に住んでいる家族だってのがわかった。
死んだのは加藤正さん(仮名)とその妻の恵美、長男の正一、長女の恵那の四人。
アルコールが検出されたとか、見通しの悪い場所だったとかの事故を起こすような要因は見つからなかったんだけど、特に不審な点もなくそのままハンドル操作のミスによる普通の事故として処理されたんだって。
それで友人も特に何の変哲もない事故でしたよってよその課の課長に言ったらしいんだけど、その課長が実は、て言って呼び出した理由を話してくれたんだって。
その話によると、昨日の夜に少年が東京の○○市にある警察署に訪ねてきて、「僕が死んだとニュースでやっていたのだけど、僕はいったい誰なのでしょうか?」って言ったらしい。
少年の話をまとめると、一昨日の朝に朝寝坊して起きたら家に家族が誰もいない。
どこかに行ったのだと思いそのまま気にも留めていなかったが、夜になってもだれも帰ってこないし連絡もない。
心配になって警察に連絡したが、子供の悪戯だと思われたのかすぐ切られてしまった。
祖父母や親戚に連絡してみたが、誰も連絡を受けていないと言われた。
そのまま朝まで待っていたが、つけっぱなしのTVのニュースから、自分も含めた家族全員が死んだことになっていると知った。
そんなことはないはずなので詳しく知りたくて訪ねて来たとのことだったらしい。
その話を聞いた友人はその事故の資料を改めて提出したんだけど、見直してて不思議なことに気づいたんだって。
家族の歯科治療記録との照合で、父親、母親、長女は間違いなく本人だって判明したんだけど、長男は頭部の損傷が激しく、照合ができなかったと記録に書いてある。
しかも家族は青森近くで事故を起こしたんだけど、両親は中部地方出身で東北に知り合いはいないことがその後の調査で明らかになっていた。
その当時は旅行にでも出かけた際の事故って事になったんだけど、どうにも不自然なことが多すぎる。
それで友人は資料を提出してから数日後に、例の課長に事件の進展を聞いてみた。
すると課長は口ごもりながらこう答えたらしい。
例の少年は身体的特徴や見た目は死んだ長男によく似ていたが、歯形が違うため別人だと思われる。
そのことを告げると少年が錯乱したため、心療内科のある警察病院に搬送した。
その後の調査で事故死した家族の家を調査したが、事故後誰かが住んでいた形跡はなかった。
そのことを告げると、少年は完全に精神に異常をきたしてしまったため、結局どのこの誰だか分らず今も病院にいる。
もう済んだ事だから、今後かかわらなくていい。
友人はそこまで話すと最後にこう言った。
黒コゲの死体は本当は一体誰で、自称長男の少年は一体誰なんだろうな?
それと、あの家族は何で平日に誰も知り合いのいないところに向かっていたんだ?
俺は思うんだ。あの家族は何かから逃げてたんじゃないかって。何から逃げてたのかはわからないけどな
今から7年ほど前の話になる。
俺は大学を卒業したが、就職も決まっていない有様だった。
生来、追い詰められないと動かないタイプで(テストも一夜漬け対タイプだ)、「まぁ何とかなるだろう」とお気楽に自分に言い聞かせ、バイトを続けていた。
そんなその年の真夏。
悪友のカズヤ(仮名)と家でダラダラ話していると、なぜか「ヒッチハイクで日本を横断しよう」と言う話に飛び、その計画に熱中する事になった。
その前に、この悪友の紹介を簡単に済ませたいと思う。
このカズヤも俺と同じ大学で、入学の時期に知り合った。
コイツはとんでもない女好きで、頭と下半身は別、と言う典型的なヤツだ。
だが、根は底抜けに明るく、裏表も無い男なので、女関係でトラブルは抱えても、男友達は多かった。
そんな中でも、カズヤは俺と1番ウマが合った。
そこまで明朗快活ではない俺とはほぼ正反対の性格なのだが。
ヒッチハイクの計画の話に戻そう。
計画と行ってもズサンなモノであり、まず北海道まで空路で行き、そこからヒッチハイクで地元の九州に戻ってくる、と言う計画だった。
カズヤは「通った地方の、最低でも1人の女と合体する!」と女好きならではの下世話な目的もあったようだ。
まぁ、俺も旅の楽しみだけではなく、そういう期待もしていたのだが…
カズヤは長髪を後ろで束ね、一見バーテン風の優男なので(実際クラブでバイトをしていた)コイツとナンパに行って良い思いは確かにした事があった。
そんなこんなで、バイトの長期休暇申請や(俺は丁度別のバイトを探す意思があったので辞め、カズヤは休暇をもらった)、
北海道までの航空券、巨大なリュックに詰めた着替え、現金などを用意し、計画から3週間後には俺達は機上にいた。
札幌に到着し、昼食を済ませて市内を散策した。
慣れない飛行機に乗ったせいか、俺は疲れのせいで夕方にはホテルに戻り、カズヤは夜の街に消えていった。
その日はカズヤは帰ってこず、翌朝ホテルのロビーで再開した。にやついて指でワッカをつくり、OKマークをしている。
昨夜はどうやらナンパした女と上手く行った様だ。
さぁ、いよいよヒッチハイクの始まりだ。
ヒッチハイクなど2人とも人生で初めての体験で、流石にウキウキしていた。
何日までにこの距離まで行く、など綿密な計画はなく、ただ「行ってくれるとこまで」という大雑把な計画だ。
まぁしかし、そうそう止まってくれるものではなかった。1時間ほど粘ったが、一向に止まってくれない。
昼より夜の方が止まってくれやすいんだろう、等と話していると、ようやく開始から1時間半後に最初の車が止まってくれた。
同じ市内までだったが、南下するので距離を稼いだのは稼いだ。距離が短くても、嬉しいものだ。
夜の方が止まってくれやすいのでは?と言う想像は意外に当たりだった。
1番多かったのが、長距離トラックだ。距離も稼げるし、まず悪い人はいないし、かなり効率が良かった。
3日目にもなると、俺達は慣れたもので、長距離トラックのお兄さん用にはタバコ等のお土産、普通車の一般人には飴玉等のお土産、と勝手に決め、コンビニで事前に買っていた。特にタバコは喜ばれた。
普通車に乗った時も、喋り好きなカズヤのおかげで、常に車内は笑いに満ちていた。
女の子2〜3人組の車もあったが、正直、良い思いは何度かしたものだった。
4日目には本州に到達していた。コツがつかめてきた俺達は、その土地の名物に舌鼓を打ったり、一期一会の出会いを楽しんだりと余裕も出てきていた。
銭湯を見つけなるべく毎日風呂には入り、宿泊も2日に1度ネカフェに泊まると決め、経費を節約していた。
ご好意で、ドライバーの家に泊めてもらう事もあり、その時は本当にありがたかった。
しかし、2人共々に生涯トラウマになるであろう恐怖の体験が、出発から約2週間後、甲信地方の山深い田舎で起こったのだった。
「おっ♪ おっ♪ おま○こ おま○こ 舐めたいなっ♪ ペロペロ〜 ペロペロ〜」
男友達だけの集まりになると、いつもカズヤは卑猥な歌を歌いだす。その夜もカズヤは歌いだした。
その日の夜は、2時間前に寂れた国道沿いのコンビニで降ろしてもらって以来、中々車が止まらず、それに加えてあまりの蒸し暑さに俺達はグロッキー状態だった。
暑さと疲労の為か、俺達は変なテンションになっていた。
「こんな田舎のコンビニに降ろされたんじゃ、たまったもんじゃないよな。 これなら、さっきの人の家に無理言って泊めてもらえば良かったかなぁ?」とカズヤ。
確かに先ほどのドライバーは、このコンビニから車で10分程行った所に家があるらしい。
しかし、どこの家かも分かるはずもなく、言っても仕方が無い事だった。
時刻は深夜12時を少し過ぎた所だった。俺たちは30分交代で、車に手を上げるヤツ、コンビニで涼むヤツ、に別れることにした。
コンビニの店長にも事情を説明したら「頑張ってね。最悪、どうしても立ち往生したら俺が市内まで送ってやるよ」と言ってくれた。
こういう田舎の暖かい人の心は実に嬉しい。
それからいよいよ1時間半も過ぎたが、一向に車がつかまらない。と言うか、ほとんど通らない。
カズヤも店長とかなり意気投合し、いよいよ店長の行為に甘えるか、と思っていたその時、1台のキャンピングカーがコンビニの駐車場に停車した。
これが、あの忘れえぬ悪夢の始まりだった。
運転席のドアが開き、コンビニに年齢はおよそ60代くらいかと思われる男性が入ってきた。
男の服装は、カウボーイがかぶるようなツバ広の防止に、スーツ姿、と言う奇妙なモノだった。
俺はその時、丁度コンビニの中におり、何ともなくその男性の様子を見ていた。
買い物籠に、やたらと大量の絆創膏などを放り込んでいる。
コーラの1.5?のペットボトルを2本も投げ入れていた。
その男を、会計をしている最中、じっと立ち読みをしている俺の方を凝視していた。
何となく気持ちが悪かったので、視線を感じながらも俺は無視して本を読んでいた。やがて男は店を出た。
そろそろ交代の時間なので、カズヤの所に行こうとすると、駐車場でカズヤが男と話をしていた。
「おい、乗せてくれるってよ!」どうやら、そういう事らしい。
俺は当初は男に何か気持ち悪さは感じていたのだが、間近で見ると、人の良さそうな普通のおじさんに見えた。
俺は疲労や眠気の為にほとんど思考が出来ず、
「はは〜ん、アウトドア派(キャンピングカー)だからああいう帽子か」などと言う良く分からない納得を自分にさせた。
キャンピングカーに乗り込んだ時、「しまった」と思った。「おかしい」のだ。
「何が」と言われても「おかしいからおかしい」としか書き様がないかも知れない。これは感覚の問題なのだから…ドライバーには家族がいた。
もちろん、キャンピングカーと言うことで、中に同乗者が居る事は予想はしていたのだが。
父 ドライバー およそ60代
母 助手席に座る。見た目70代
双子の息子 どう見ても40過ぎ
人間は、予想していなかったモノを見ると、一瞬思考が止まる。
まず車内に入って目に飛び込んで来たのは、まったく同じギンガムチェックのシャツ、同じスラックス、同じ靴、同じ髪型(頭頂ハゲ)、同じ姿勢で座る同じ顔の双子の中年のオッサンだった。
カズヤも絶句していた様子だった。
いや、別にこういう双子が居てもおかしくはない、おかしくもないし悪くもないのだが…あの異様な雰囲気は、実際その場で目にしてみないと伝えられない。
「早く座って」と父に言われるがまま、俺たちはその家族の雰囲気に呑まれるかの様に、車内に腰を下ろした。
まず、俺達は家族に挨拶をし、父が運転をしながら、自分の家族の簡単な説明を始めた。
母が助手席で前を見て座っている時は良く分からなかったが、母も異様だった。
ウェディングドレスのような、真っ白なサマーワンピース。顔のメイクは「バカ殿か」と見まがうほどの白粉ベタ塗り。
極めつけは母の名前で、「聖(セント)ジョセフィーヌ」。父はちなみに「聖(セント)ジョージ」と言うらしい。
双子にも言葉を失った。名前が「赤」と「青」と言うらしいのだ。赤ら顔のオッサンは「赤」で、ほっぺたに青痣があるオッサンは「青」。
普通、自分の子供にこんな名前をつけるだろうか?俺達はこの時点で目配せをし、適当な所で早く降ろしてもらう決意をしていた。狂っている。
俺達には主に父と母が話しかけて来て、俺達も気もそぞれで適当な答えをしていた。
双子はまったく喋らず、まったく同じ姿勢、同じペースでコーラのペットボトルをラッパ飲みしていた。
ゲップまで同じタイミングで出された時は、背筋が凍り、もう限界だと思った。
「あの、ありがとうございます。もうここらで結構ですので…」
キャンピングカーが発車して15分も経たないうちに、カズヤが口を開いた。しかし、父はしきりに俺達を引きとめ、母は「熊が出るから!今日と明日は!」と意味不明な事を言っていた。
俺達は腰を浮かせ、本当にもう結構です、としきりに訴えかけたが、父は「せめて晩餐を食べていけ」と言って、降ろしてくれる気配はない。
夜中の2時にもなろうかと言う時に、晩餐も晩飯も無いだろうと思うのだが…双子のオッサン達は、相変わらず無口で、今度は棒つきのペロペロキャンディを舐めている。
「これ、マジでヤバイだろ」と、カズヤが小声で囁いてきた。俺は相槌を打った。
しきりに父と母が話しかけてくるので、中々話せないのだ。
1度、父の言葉が聞こえなかった時など「聞こえたか!!」とえらい剣幕で怒鳴られた。
その時双子のオッサンが同時にケタケタ笑い出し、俺達はいよいよ「ヤバイ」と確信した。
キャンピングカーが、国道を逸れて山道に入ろうとしたので、流石に俺達は立ち上がった。
「すみません、本当にここで。ありがとうございました」と運転席に駆け寄った。
父は延々と「晩餐の用意が出来ているから」と言って聞こうとしない。
母も、素晴らしく美味しい晩餐だから、是非に、と引き止める。
俺らは小声で話し合った。いざとなったら、逃げるぞ、と。
流石に走行中は危ないので、車が止まったら逃げよう、と。
やがて、キャンピングカーは山道を30分ほど走り、小川がある開けた場所に停車した。「着いたぞ」と父。
その時、キャンピングカーの1番後部のドア(俺達はトイレと思っていた)から「キャッキャッ」と子供の様な笑い声が聞こえた。
まだ誰かが乗っていたか!? その事に心底ゾッとした。
「マモルもお腹すいたよねー」と母。
マモル…家族の中では、唯一マシな名前だ。幼い子供なのだろうか。
すると、今まで無口だった双子のオッサン達が、口をそろえて「マモルは出したら、だぁ・あぁ・めぇ!!」とハモりながら叫んだ。
「そうね、マモルはお体が弱いからねー」と母。
「あーっはっはっはっ!!」といきなり爆笑する父。
「ヤバイ、こいつらヤバイ。フルスロットル(カズヤは、イッてるヤツや危ないヤツを常日頃からそういう隠語で呼んでいた)」
俺達は、車の外に降りた。良く見ると、男が川の傍で焚き火をしていた。
まだ仲間がいたのか…と、絶望的な気持ちになった。
異様に背が高く、ゴツい。2m近くはあるだろうか。父と同じテンガロンハットの様な帽子をかぶり、スーツと言う異様な出で立ちだ。
帽子を目深に被っており、表情が一切見えない。
焚き火に浮かび上がった、キャンピングカーのフロントに描かれた十字架も、何か不気味だった。
ミッ○ーマ○スのマーチ、の口笛を吹きながら、男は大型のナイフで何かを解体していた。
毛に覆われた足から見ると、どうやら動物の様だった。イノシシか、野犬か…どっちにしろ、そんなモノを食わさせるのは御免だった。
俺達は逃げ出す算段をしていたが、予想外の大男の出現、大型のナイフを見て、萎縮してしまった。
「さぁさ、席に着こうか!」と父。
大男がナイフを置き、傍でグツグツ煮えている鍋に味付けをしている様子だった。
「あの、しょんべんしてきます」とカズヤ。「逃げよう」と言う事だろう。俺も行く事にした。
「早くね〜」と母。
俺達はキャンピングカーの横を通り、森に入って逃げようとしたその時、
キャンピングカーの後部の窓に、異様におでこが突出し、両目の位置が異様に低く、両手もパンパンに膨れ上がった容姿をしたモノが、バン!と顔と両手を貼り付けて叫んだ。
「マーマ!!」
もはや限界だった。
俺達は脱兎の如く森へと逃げ込んだ。
後方で、父と母が何か叫んでいたが、気にする余裕などなかった。
「ヤバイヤバイヤバイ」とカズヤは呟きながら森の中を走っている。お互い、何度も転んだ。
とにかく下って県道に出よう、と小さなペンライト片手にがむしゃらに森を下へ下へと走っていった。
考えが甘かった。小川のあった広場からも、町の明かりは近くに見えた気がしたのだが、1時間ほど激走しても、一向に明かりが見えてこない。完全に道に迷ったのだ。
心臓と手足が根をあげ、俺達はその場にへたり込んだ。
「あのホラー一家、追ってくると思うか?」とカズヤ。
「俺達を食うわけでもなしに、そこは追ってこないだろ。映画じゃあるまいし。 ただの少しおかしい変人一家だろう。最後に見たヤツは、ちょっとチビりそうになったけど…」
「荷物…どうするか」
「幸い、金と携帯は身につけてたしな…服は、残念だけど諦めるか」
「マジハンパねぇw」
「はははw」
俺達は精神も極限状態にあったのか、なぜかおかしさがこみ上げてきた。
ひとしきり爆笑した後、森独特のむせ返る様な濃い匂いと、周囲が一切見えない暗闇に、現実に戻された。
変態一家から逃げたのは良いが、ここで遭難しては話にならない。
樹海じゃあるまいし、まず遭難はしないだろうが、万が一の事も頭に思い浮かんだ。
「朝まで待った方が良くないか?さっきのババァじゃないけど、熊まではいかなくとも、野犬とかいたらな…」
俺は一刻も早く下りたかったが、真っ暗闇の中をがむしゃらに進んで、さっきの川原に戻っても恐ろしいので、腰を下ろせそうな倒れた古木に座り、休憩する事にした。
一時はお互いあーだこーだと喋っていたが、極端なストレスと疲労の為か、お互いにうつらうつらと意識が飛ぶようになってきた。
ハッ、と目が覚めた。反射的に携帯を見る。午前4時。
辺りはうっすらと明るくなって来ている。横を見ると、カズヤがいない。
一瞬パニックになったら、俺の真後ろにカズヤは立っていた。
「何やってるんだ?」と聞く。
「起きたか…聞こえないか?」と、木の棒を持って何かを警戒している様子だった。
「何が…」「シッ」かすかに遠くの方で音が聞こえた。口笛だった。ミッ○ーマ○スのマーチの。
CDにも吹き込んでも良いくらいの、良く通る美音だ。
しかし、俺達にとっては恐怖の音以外の何物でもなかった。
「あの大男の…」「だよな」「探してるんだよ、俺らを!!」
再び、俺たちは猛ダッシュで森の中へと駆け始めた。
辺りがやや明るくなったせいか、以前よりは周囲が良く見える。
躓いて転ぶ心配が減ったせいか、かなりの猛スピードで走った。
20分くらい走っただろうか。少し開けた場所に出た。今は使われていない駐車場の様だった。
街の景色が、木々越しにうっすらと見える。大分下ってこれたのだろうか。
腹が痛い、とカズヤが言い出した。我慢が出来ないらしい。
古びた駐車場の隅に、古びたトイレがあった。
俺も多少もよおしてはいたのだが、大男がいつ追いついてくるかもしれないのに、個室に入る気にはなれなかった。
俺がトイレの外で目を光らせている隙に、カズヤが個室で用を足し始めた。
「紙はあるけどよ〜 ガピガピで、蚊とか張り付いてるよ…うぇっ 無いよりマシだけどよ〜」
カズヤは文句を垂れながら糞も垂れ始めた。
「なぁ…誰か泣いてるよな?」と個室の中から大声でカズヤが言い出した。
「は?」
「いや、隣の女子トイレだと思うんだが…女の子が泣いてねぇか?」
カズヤに言われて初めて気がつき、聴こえた。
確かに女子トイレの中から女の泣き声がする…カズヤも俺も黙り込んだ。
誰かが女子トイレに入っているのか?何故、泣いているのか?
「なぁ…お前確認してくれよ。段々泣き声酷くなってるだろ…」
正直、気味が悪かった。しかし、こんな山奥で女の子が寂れたトイレの個室で1人、泣いているのであれば、何か大事があったに違いない。
俺は意を決して、女子トイレに入り、泣き声のする個室に向かい声をかけた。
「すみません…どうかしましたか?」返事はなく、まだ泣き声だけが聴こえる。
「体調でも悪いんですか、すみません、大丈夫ですか」泣き声が激しくなるばかりで、一向にこちらの問いかけに返事が帰ってこない。
その時、駐車場の上に続く道から、車の音がした。
「出ろ!!」俺は確信とも言える嫌な予感に襲われ、女子トイレを飛び出し、カズヤの個室のドアを叩いた。
「何だよ」「車の音がする、万が一の事もあるから早く出ろ!!」「わ、分かった」
数秒経って、青ざめた顔でカズヤがジーンズを履きながら出てきた。
と、同時に駐車場に下ってくるキャンピングカーが見えた。
「最悪だ…」今森を下る方に飛び出たら、確実にあの変態一家の視界に入る。
選択肢は、唯一死角になっている、トイレの裏側に隠れる事しかなかった。
女の子を気遣っている余裕は消え、俺達はトイレを出て、裏側で息を殺してジッとしていた。
頼む、止まるなよ、そのまま行けよ、そのまま…
「オイオイオイオイオイ、見つかったのか?」カズヤが早口で呟いた。
キャンピングカーのエンジン音が、駐車場で止まったのだ。
ドアを開ける音が聞こえ、トイレに向かって来る足音が聴こえ始めた。
このトイレの裏側はすぐ5m程の崖になっており、足場は俺達が立つのがやっとだった。
よほど何かがなければ、裏側まで見に来る事はないはずだ。
もし俺達に気づいて近いづいて来ているのであれば、 最悪の場合、崖を飛び降りる覚悟だった。
飛び降りても怪我はしない程度の崖であり、やれない事はない。
用を足しに来ただけであってくれ、頼む…俺達は祈るしかなかった。
しかし、一向に女の子の泣き声が止まらない。
あの子が変態一家にどうにかされるのではないか?それが気が気でならなかった。
男子トイレに誰かが入ってきた。声の様子からすると、父だ。
「やぁ、気持ちが良いな。ハ〜レルヤ!!ハ〜レルヤ!!」と、どうやら小の方をしている様子だった。
その後すぐに、個室に入る音と足音が複数聞こえた。双子のオッサンだろうか。
最早、女の子の存在は完全にバレているはずだった。
女子トイレに入った母の「紙が無い!」と言う声も聴こえた。女の子はまだ泣きじゃくっている。
やがて、父も双子のオッサン達(恐らく)も、トイレを出て行った様子だった。
おかしい。女の子に対しての変態一家の対応が無い。
やがて、母も出て行って、変態一家の話し声が遠くになっていった。
気づかないわけがない。現に女の子はまだ泣きじゃくっているのだ。
俺とカズヤが怪訝な顔をしていると、父の声が聞こえた。
「〜を待つ、もうすぐ来るから」と言っていた。
何を待つ、のかは聞き取れなかった。どうやら双子のオッサンたちが、グズッている様子だった。
やがて平手打ちの様な男が聴こえ、恐らく、双子のオッサンの泣き声が聴こえてきた。悪夢だった。
楽しかったはずのヒッチハイクの旅が、なぜこんな事に…今まではあまりの突飛な展開に怯えるだけだったが、急にあの変態一家に対して怒りがこみ上げて来た。
「あのキャンピングカーをブンどって、山を降りる手もあるな。あのジジィどもをブン殴ってでも。
大男がいない今がチャンスじゃないのか?待ってるって、大男の事じゃないのか?」
カズヤが小声で言った。
しかし、俺は向こうが俺達に気がついてない以上、このまま隠れて、奴らが通り過ぎるのを待つほうが得策に思えた。女の子の事も気になる。
奴らが去ったら、ドアを開けてでも確かめるつもりだった。その旨をカズヤに伝えると、しぶしぶ頷いた。
それから15分程経った時。
「〜ちゃん来たよ〜!(聞き取れない)」母の声がした。待っていた主が駐車場に到着したらしい。
何やら談笑している声が聞こえるが、良く聞き取れない。
再び、トイレに向かってくる足音が聴こえて来た。
駐車場から上りと下りに続く車道があり、そこを下れば確実に国道に出るはずだ。
しかし、再び奴らのキャンピングカーに遭遇する危険性もあるので、あえて森を突っ切る事にした。
街はそんなに遠くない程度に見えているし、周囲も明るいので、まず迷う可能性も少ない。
俺達は無言のまま、森を歩いた。約2時間後。無事に国道に出る事が出来た。
しかし、着替えもない、荷物もない。頭に思い浮かんだのは、あの親切なコンビニの店長だった。
国道は、都会並みではないが、朝になり交通量が増えてきている。
あんな目にあって、再びヒッチハイクするのは度胸がいったが、何とかトラックに乗せて貰える事になった。
ドライバーは、俺達の汚れた姿に当初困惑していたが、事情を話すと快く乗せてくれた。
事情と言っても、俺達が体験した事をそのまま話してもどうか、と思ったので、キャンプ中に山の中で迷った、と言う事にしておいた。
運転手も、そのコンビニなら知っているし、良く寄るらしかった。
約1時間後、俺達は例の店長のいるコンビニに到着した。
店長はキャンピングカーの件を知っているので、そのまま俺達が酷い目にあった事を話したのだが、話してる最中に、店長は怪訝な顔をし始めた。
「え?キャンピングカー? いや、俺はさぁ、君達があの時急に店を出て国道沿いを歩いて行くので、止めたんだよ。
俺に気を使って、送ってもらうのが悪いので、歩いていったのかな、と。
10mくらい追って行って、こっちが話しかけても君らがあんまり無視するもんだから、こっちも正直気ィ悪くしちゃってさ。どうしたのさ?(笑)」
…どういう事なのか。
俺達は、確かにあのキャンピングカーがコンビニに止まり、レジで会計も済ませているのを見ている。会計したのは店長だ。
もう1人のバイトの子もいたが、あがったのか今はいない様だった。
店長もグルか??不安が胸を過ぎった。カズヤと目を見合わせる。
「すみません、ちょっとトイレに」とカズヤが言い、俺をトイレに連れ込む。
「どう思う?」と俺。
「店長がウソを言ってるとも思えんが、万が一、あいつらの関連者としたら、って事だろ?
でも、何でそんな手の込んだ事する必要がある?みんなイカレてるとでも?まぁ、釈然とはしないよな。じゃあ、こうしよう。
大事をとって、さっきの運ちゃんに乗せてもらわないか?」
それが1番良い方法に思えた。
俺達の意見がまとまり、トイレを出ようとしたその瞬間、個室のトイレから水を流す音と共に、あのミッ○ーマ○スのマーチの口笛が聞こえてきた。
周囲の明るさも手伝ってか、恐怖よりまず怒りがこみ上げて来た。それはカズヤも同じだった様だ。
「開けろオラァ!!」とガンガンドアを叩くカズヤ。ドアが開く。
「な…なんすか!?」制服を着た地元の高校生だった。
「イヤ…ごめんごめん、ははは…」と苦笑するカズヤ。
幸い、この騒ぎはトイレの外まで聞こえてはいない様子だった。男子高校生に侘びを入れて、俺達は店長と談笑するドライバーの所へ戻った。
「店長さんに迷惑かけてもアレだし、お兄さん、街までお願いできませんかねっ これで!」と、ドライバーが吸っていた銘柄のタバコを1カートン、レジに置くカズヤ。
交渉成立だった。
例の変態一家の件で、警察に行こうとはさらさら思わなかった。
あまりにも現実離れし過ぎており、俺達も早く忘れたかった。リュックに詰めた服が心残りではあったが…
ドライバーのトラックが、市街に向かうのも幸運だった。タバコの贈り物で終始上機嫌で運転してくれた。
いつの間にか、俺達は車内で寝ていた。ふと目が覚めると、ドライブインにトラックが停車していた。
ドライバーが焼きソバを3人分買ってきてくれて、車内で食べた。
車が走り出すと、カズヤは再び眠りに落ち、俺は再び眠れずに、窓の外を見ながらあの悪夢の様な出来事を思い返していた。
一体、あいつらは何だったのか。トイレの女の子の泣き声は…
「あっ!!」思案が吹き飛び、俺は思わず声を上げていた。
「どうした?」とドライバーのお兄さん。
「止めて下さい!!」「は?」
「すみません、すぐ済みます!!」「まさかここで降りるのか?まだ市街は先だぞ」と、しぶしぶトラックを止めてくれた。この問答でカズヤも起きたらしい。
「どうした?」「あれ、見ろ」俺の指差した方を見て、カズヤが絶句した。
朽ち果てたドライブインに、あのキャンピングカーが止まっていた。間違いない。色合い、形、フロントに描かれた十字架…しかし、何かがおかしかった。
車体が何十年も経った様に、ボロボロに朽ち果てており、全てのタイヤがパンクし、窓ガラスも全て割れていた。
「すみません、5分で戻ります、5分だけ時間下さい」とドライバーに説明し、トラックを路肩に止めてもらったまま、俺達はキャンピングカーへと向かった。
「どういう事だよ…」とカズヤ。こっちが聞きたいくらいだった。
近づいて確認したが、間違いなくあの変態一家のキャンピングカーだった。
周囲の明るさ・車の通過する音などで安心感はあり、恐怖感よりも「なぜ?」と言う好奇心が勝っていた。
錆付いたドアを引き開け、酷い匂いのする車内を覗き込む。
「オイオイオイオイ、リュック!!俺らのリュックじゃねぇか!!」カズヤが叫ぶ。
…確かに俺達が車内に置いて逃げて来た、リュックが2つ置いてあった。
しかし、車体と同様に、まるで何十年も放置されていたかの如く、ボロボロに朽ち果てていた。
中身を確認すると、服や日用雑貨品も同様に朽ち果てていた。
「どういう事だよ…」もう1度カズヤが呟いた。何が何だか、もはや脳は正常な思考が出来なかった。
とにかく、一時も早くこの忌まわしいキャンピングカーから離れたかった。
「行こう、行こう」カズヤも怯えている。
車内を出ようとしたその時、キャンピングカーの1番置くのドアの奥で「ガタッ」と音がした。ドアは閉まっている。開ける勇気はない。
俺達は恐怖で半ばパニックになっていたので、そう聴こえたかどうかは、今となっては分からないし、もしかしたら猫の鳴き声だったかもしれない。
が、確かに、その奥のドアの向こうで、その時はそう聴こえたのだ。
「マ ー マ ! ! 」
俺達は叫びながらトラックに駆け戻った。すると、なぜかドライバーも顔が心なしか青ざめている風に見えた。
無言でトラックを発進させるドライバー。
「何かあったか?」「何かありました?」同時にドライバーと俺が声を発した。
ドライバーは苦笑し、「いや…俺の見間違いかもしれないけどさ…あの廃車…お前ら以外に誰もいなかったよな? いや、居るわけないんだけどさ…いや、やっぱ良いわ」
「気になります、言って下さいよ」とカズヤ。
「いやさ…見えたような気がしたんだよ。カウボーイハット?って言うのか? 日本で言ったら、ボーイスカウトが被るような。
それを被った人影が見えた気が… でよ、何故かゾクッとしたその瞬間、俺の耳元で口笛が聴こえてよ…」
「どんな感じの…口笛ですか?」
「曲名は分かんねぇけど(口笛を吹く)こんな感じでよ…いやいやいや、何でもねぇんだよ! 俺も疲れてるのかね」
運転手は笑っていたが、運転手が再現してみた口笛は、ミッ○ーマ○スのマーチだった。
30分ほど無言のまま、トラックは走っていた。
そして市街も近くなったと言う事で、最後にどうしても聞いておきたい事を、俺はドライバーに聞いてみた。
「あの、最初に乗せてもらった国道の近くに、山ありますよね?」
「あぁ、それが?」
「あそこで前に何か事件とかあったりしました?」
「事件…?いやぁ聞かねぇなぁ…山つっても、3つくらい連なってるからなぁ、あの辺は。 あ〜、でもあの辺の山で大分昔に、若い女が殺された事件があったとか…それくらいかぁ?
あとは、普通にイノシシの被害だな。怖いぜ、野生のイノシシは」
「女が殺されたところって」
「トイレすか?」
カズヤが俺の言葉に食い気味に入ってきた。
「あぁ、確かそう。何で知ってる?」
市街まで送ってもらった運転手に礼を言い、安心感からか、その日はホテルで爆睡した。
翌日〜翌々日には、俺達は新幹線を乗り継いで地元に帰ったいた。
なるべく思い出したくない悪夢の様な出来事だったが、時々思い出してしまう。
あの一家は一体何だったのか?実在の変態一家なのか?幻なのか?この世の者ではないのか?
あの山のトイレで確かに聞こえた女の子の泣き叫ぶ声は、何だったのか?
ボロボロに朽ち果てたキャンピングカー、同じように朽ちた俺達のリュックは、一体何を意味するのか?
「おっ♪ おっ♪ おま○こ おま○こ 舐めたいなっ♪ ペロペロ〜 ペロペロ〜」
先日の合コンが上手く行った、カズヤのテンションが上がっている。
たまに遊ぶ悪友の仲は今でも変わらない。
コイツの底抜けに明るい性格に、あの悪夢の様な旅の出来事が、いくらか気持ち的に助けられた気がする。
30にも手か届こうかとしている現在、俺達は無事に就職も出来(大分前ではあるが)、普通に暮らしている。
カズヤは、未だにキャンピングカーを見ると駄目らしい。
俺はあの「ミッ○ーマ○スのマーチ」がトラウマになっている。
チャンララン チャンララン チャンラランララン チャンララン チャンララン チャンラランララン♪
先日の合コンの際も、女性陣の中に1人この携帯着信音の子がおり、心臓が縮み上がったモノだ。
今でもあの一家、とくに大男の口笛が夢に出てくる事がある。
このスレが怖かったから、蛍光灯を点けたまま寝ようとしたんだ。
ただ、電気代を考えて(おれ独り暮らし)、片方だけ残してね。
そしたらさ、いつもの癖で全部消しちゃったんだよ。
チャ(蛍光灯Aオフ)チャ(蛍光灯Bオフ、豆球オン)チャ(豆球オフ)て紐を3回引いて。
当然、部屋の中はほぼ真っ暗。慌てて点け直そうとしたもんだから、また3回引いちゃって。
チャ(蛍光灯ABオン)チャ(蛍光灯Aオフ)チャ(蛍光灯Bオフ+豆球オン)となったわけ。
豆球一個だと、それはそれで怖いよね。逢魔が時って感じ?
結局、慌てまくってまたまた3回、チャ(豆球オフ)チャ(蛍光灯ABオン)チャ(蛍光灯Aオフ)て引いたんだ。
本来ならそれでOKなんだけど、蛍光灯がチカチカしてる瞬間に見ちゃったんだよ。
見知らぬ男がね、一緒になって紐を引っ張ってやがんの。そりゃもう楽しそうに。
部屋が明るくなったら消えたけど。
これは俺が14歳の時の話だ。
冬休みに、N県にある叔父(と言ってもまだ当時30代)の別荘に遊びに行く事になった。
本当は彼女と行きたかったらしいが、最近別れたので俺を誘ったらしい。
小さい頃から仲良くしてもらっていたので、俺は喜んで遊びに行く事になった。
叔父も俺と同じ街に住んでおり、早朝に叔父が家まで車で迎えに来てくれて、そのまま車で出発した。
叔父は中々お洒落な人で、昔から色んな遊びやアウトドア、音楽、等等教えてもらっており、尊敬していた。
車で片道8時間はかかる長旅だったが、車内で話をしたり音楽を聞いたり、途中で休憩がてら寄り道したり、本当に楽しかった。
やがて目的地近辺に到着し、スーパーで夕食の食材を買った。
そして、かなりの山道を登り、別荘へ。
それほど大きくはないが、木造ロッジのお洒落な隠れ家的な印象だった。
少し下がった土地の所に、2〜3他の別荘が見える。人は来ていない様子だった。
夕食は庭でバーベキューだった。普通に安い肉だったが、やっぱり炭火で焼くと美味く感じる。ホルモンとか魚介類・野菜も焼き、ホントにたらふく食べた。白飯も飯盒で炊き、最高の夕食だった。
食後は、暖炉のある部屋に行き、TVを見たりプレステ・スーファミ・ファミコンで遊んだり。裏ビデオなんかも見せてもらって、当時童貞だったので衝撃を受けたもんだった。
深夜になると、怖い話でも盛り上がった。叔父はこういう方面も得意で、本当に怖かった。
機会があればその話も書きたいが…ふと、叔父が思い出した様に「裏山には絶対に入るなよ」と呟いた。
何でも、地元の人でも滅多に入らないらしい。マツタケとか取れるらしいが。関係ないかもしれないが、近くの別荘の社長も、昔、裏山で首吊ってる、と言った。
いや、そんな気味悪い事聞いたら絶対入らないし、とその時は思った。そんなこんなで、早朝の5時ごろまで遊び倒して、やっとそれぞれ寝ることになった。