36 :
はらたいら:
暇だから、ここに無職日記でも書くか。
以前はかなり忙しい仕事をしていた俺だが、転職するために仕事をやめた
途端に、すっかり怠け癖がついてしまった。
無職になると、時間感覚が微妙に変わって来るのが面白い。
仕事を辞めたばかりの頃は、とにかく解放感にひたり、いつまでも朝寝坊
出来ることに感動したり、明け方までゲームをしたり、平日の夜にオールで
クラブに出掛けたりと、とにかく自由を満喫していた。
37 :
はらたいら:03/03/25 14:15 ID:iv9HzG6+
しかし、仕事を辞めてから1ヶ月ほど経つと、今までの長期休暇などでも
未体験のゾーンに突入する。余りにも時間があるので、暇が苦痛に感じるように
なるのである。様々な暇つぶし行為に、だんだん飽き飽きしてくる。
何か、まともな活動をしたくなってくる。普通の人が、就職活動を始めようとする
のは、おそらくこのタイミングだろう。
しかし、その段階を超えると、自分の身体にある変化が生じることに気づく。
あらゆる行動のペースが間延びして、非常に緩やかになるのだ。
例えば、働いていた時に30分で出来た出掛ける準備に、1時間かかるようになる。
例えば、働いていた時には20分で入れた風呂が1時間半かかるようになる。
時間に追われる必要がないので、ひとつひとつの行動を自分にとって一番楽な
スピードで行うようになり、非常にノロマになって来るのである。
38 :
はらたいら:03/03/25 14:22 ID:iv9HzG6+
もはや、この領域に達してしまうと、「暇で苦痛」ということが無くなる。
毎日が過ぎて行くのが、とても早く感じられるようになる。
以前、花輪和一の「刑務所の中」という漫画を読んだが、労働や食事などの
規則に従う部分以外の生活感覚が、今の無職生活の感覚に、かなり酷似して
いたのが印象的だった。
それでは、これから俺の良くある1日を紹介してみよう。
無職生活の雰囲気やゆったりとしたペースが伝わるだろうか。
昼の12時に目を覚ましたが、眠いのでもう一時間半寝る。
身体を起こし、なんとなくパソコンに向かって、2時間ほど2ちゃんねる。
動かないのでそんなに腹も減らない。冷蔵庫の中からペットボトルの生茶を
持って来て、飲む。昨日の夜に買っておいたコンビニの菓子パンを食う。
気が付くと、午後四時。おもむろにゲーム機の電源を入れ、ベッドに転がりながら
ゲームを開始。途中で飽きて、ポーズしたまま画面を変えてテレビを見る。
時々、2ちゃんねるをチェックしてレスを返したり、適当にサイトを回ったりする。
午後6時。部屋を暗くして、じゃがりこを食いながらレンタルしていたDVDを見る。
午後8時、腹が減ったのでスパゲティーをゆでる。レトルトのソースをかけて食う。
午後9時、皿洗うのが面倒くさいので、あともう2食分くらい放置。
今日中に、レンタル屋に返しに行かなくてはならない。ダラダラと出掛ける準備をする。
シャワーを浴びるのは、いつも出掛ける前だ。必要に迫られるまでは極力先送りに
して行動しないという癖がついてしまった。髭をそり、着替える。
午後11時、自転車で外出。レンタル屋でビデオを返し、そのままうろついて次のビデオ
を借りる。最近、借りるものを決めるまでにかかる時間が、以前の倍以上になった。
午後11時半、レンタル屋から出て、自転車でどこに向かうかをふと考える。
今から新宿に行くことにする。
俺の家からは15分ほど自転車を走らせれば、新宿に出られるのだ。
夜中に自転車を走らせ、新宿に向かう。
歌舞伎町は、今が一番盛りの時間だ。
閉店直前のゲーセンを回る。テキトーにゲームをやって、テキトーに終わる。
ドンキホーテに入って、テキトーにものを見る。持ち歩くと重いので、今は買わない。
どっかのクラブでイベントでもやってれば、一人で遊びに行って踊るのもいいが、
今日は面倒くさいのでやめることにする。
ラーメン屋に行く。今日はラーメン次郎に行ってつけめんを食った。
ラーメンを食い終わって、さてどうするか。
いくつかの選択肢が、頭に浮かぶ。
1.漫画喫茶に行く
2.一人でカラオケに行く
3.テキトーな店に飲みに行く
4.夜通しやってる喫茶店かマックで暇つぶし
5.少しブラブラしてから、買い物して帰る
俺は、酒は強くないので一人ではほとんど飲まないし、たばこもやらない。
良く行くバーぐらいはあるが、酒を飲むことよりも、そこの雰囲気やバーテンの
兄ちゃんのキャラが好きだから、たまに通ってるだけだ。
でも、ある程度は外見に気をつけて行かないと、自分がみじめな気分になるので、
レンタル屋に行く程度の格好で出て来た今日は、行く気にならない。
一人カラオケもいいもんだ。入店時はむちゃくちゃ恥ずかしいが、それを
超えればパラダイスが待っている。
歌広場の平日ナイトパックは、1200円で飲み放題とかもあるし、食い物も安い。
歌い疲れたら寝られるのもいい。ひとりだから、何だって自由だ。
漫画喫茶は、思ったより行ってない。時間を決められて、その間に漫画を読む
という雰囲気が嫌いなのかもしれない。
単に、もとを取ろうとする貧乏性が原因なのか?
まあ、実際に行けばそんなことは忘れて、ゆったり過ごすのだが、わざわざ行く
気にはあまりならない。
歌舞伎町近辺に、夜通しやってる喫茶店は、いくつかある。
だが割安なのは、やはり24時間営業のマクドナルドだ。
店員の目を気にする心配は無いが、椅子の座り心地は非常に悪い。
一番快適なのは、スターバックスだ。あの居心地の良さは素晴らしい。
俺は良く、カフェやファーストフードで本を読んだり、文章を書いたりしている。
店の中にいる人間を観察するのも面白い。
それとも、少しブラブラしてから自転車で家に帰ろうか。
その方が、金は使わずに済む。家にはゲームもあるし、さっき借りたビデオもある。
この場合の「少しブラブラ」は、主にドンキホーテでブラブラ、コンビニで立ち読み、
24時間スーパーでダラダラ買い物、意味もなく自転車を走らせる、などの行為で
構成されている。
この中でも重要なのは、コンビニでの立ち読みだ。
俺は一週間に、10冊弱の漫画雑誌と一通りのゲーム誌に目を通す。
月曜 スピリッツ、ヤンマガ、ジャンプ、
水曜 サンデー、マガジン
木曜 ヤンジャン、ヤンサン
金曜 ゲーム雑誌、あと漫画雑誌色々(アニマル、モーニング、アッパース等)
これに、普通の雑誌も加えたら、かなりの量になる。
もちろん、それぞれの雑誌の気に入った漫画だけを見るわけだが。
一度の立ち読み時間は、平均40分くらい。それが、週に3,4回。
俺は本も好きだから、深夜営業の本屋にも立ち読みに出掛けたりする。
それにしても、無職になると夜中に出掛ける癖がつくのは何故だろうか?
別に時間に縛られてるわけじゃないんだから、昼間に出掛けた方がいいような
気もするが、なんとなく出掛けるのは夜ばかりだ。
もしかすると、同年代の働いてる人を見るのが、と言うよりは彼らに見られる
のが嫌なのかも知れない。
ともあれ、今は新宿にいるわけで。
今日の選択肢は、「5.少しブラブラしてから、買い物して帰る」に決まった。
歌舞伎町近くのコンビニで、立ち読みをする。
店員の目を気にせず、今週読み残していた雑誌を片っ端から読み漁る。
次に、ドンキホーテに向かい、どうでもいいようなものを買い込む。
24時間スーパーに寄るのが面倒くさいので、食材もここで買って済ます
ことにする。
自転車に乗って、家に帰る。時間は……もう夜中の2時半だ。
家に帰って、冷蔵庫に食材をしまい、部屋着に着替える。
借りて来たビデオは、明日にするか。結局、返却日ギリギリまで見ない
ことが多いのだが、これもダラけた生活習慣の影響だろうか?
パソコンに向かい、メールチェックと2ちゃんねる。
夜中の3時半、ゲーム機の電源を入れる。
テキトーにまだクリアしてないゲームソフトを棚から持って来て、プレイ。
ロード時間中に、深夜テレビを見たり、2ちゃんねるをチェックしたりしつつ、
ダラダラ遊ぶ。飽きたら、別のゲームに入れ替えて、また遊ぶ。
朝6時、だんだん眠くなってくる。
なんとなく、思い立って朝食を食う。
それとも、夜通し起きていたのだから、夜食なのだろうか?
シリアルと野菜ジュース。一応、健康には気を使っている。
朝6時半、テレビで朝のニュースを見る。カーテンの隙間を覗くと外が明るい。
そろそろ本格的に眠いので、フラフラしつつベッドに横になり電気を消す。
あ、ゲームの電源つけっぱなしだけど、まあいいや……おやすみなさい。
49 :
はらたいら:03/03/25 15:12 ID:iv9HzG6+
……以上が、俺の良くある一日の克明なレポートだ。
とりあえず、ここで今日の日記は終わりにする。
3月25日分の日記 →
>>36-49 みなさんは、どう思っただろうか?
26歳独身の男で、こういう生活を既に半年も繰り返している奴がいるのだ。
良ければ、ご意見・ご感想・ご批判などを聞かせて欲しい。