かの次の行があった。もう、終わりな、逝ってきます・・・
ある秋の東京、俺はは夕日を仰ぐ。
これから人を殺る(やる)この俺にも、夕日は平等には当たっている。
何でこのようなことをやるのか?これは俺にも判らない。
後悔はできない。俺の前には薬(やく)で眠った男がいる。もう戻れないのだ。
俺は刃物を眠る男に突きつけた。恨みと怨念がつまった刃を。
彼の体からは血が流れ続ける。俺はついにやったのだ。罪を。。。
でも、俺は突き続けた。俺が壊れた原因はこいつなのだから。
彼の罪、、、俺の連れを殺った(やった)罪はこれによって償えたのだ。
完全に反応がない。俺の前には息絶えた男が一人かがみ込む。
俺は夕日をまた仰ぐ、まだ光は男にも俺にも当たっている。
こんな俺にも、あんな男にも平等に当たる光はいつもより輝くように見える。
いつもの世に、いつも起こっていることをやっただけなのだから・・・
ある秋の日の山手、この町から人が二人消えただけの事なのだ。ああ、たった二人・・・