今月初め、南部のカラチで起きた国際空港の襲撃事件に関与したとして、
パキスタン軍は15日、北西部にあるイスラム過激派の潜伏先に空爆を行って
50人以上を殺害し、軍による掃討作戦が激しさを増しています。
パキスタン軍によりますと、15日未明、アフガニスタンとの国境に近い
北西部で軍の攻撃機がイスラム過激派の複数の潜伏先を標的に空爆を行い、
過激派のメンバー50人以上が死亡したということです。
パキスタンでは今月8日、最大都市カラチの国際空港がイスラム過激派組織
「パキスタン・タリバン運動」に襲撃され、30人が死亡する事件が起きており、
軍は今回の空爆で、この事件に関与したウズベキスタン人のメンバーらが死亡した
としています。
ウズベキスタン人の過激派グループは、国際テロ組織アルカイダとの関係が
指摘されており、現在は「パキスタン・タリバン運動」とともにパキスタン国内で
テロ活動を行っているとされています。
パキスタン北西部では、空港襲撃事件のあと軍が空爆を強化しているほか、
アメリカの無人機による攻撃が半年ぶりに行われるなど、過激派に対する掃討作戦が
激しさを増しています。
今回の空爆について、パキスタン・タリバン運動は「報復がその返答となるだろう」
とする声明を発表し、治安がさらに悪化するのではないかとの懸念が高まっています。
NHKニュース
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140615/t10015236831000.html