Googleに反イスラム的な映画をYouTubeから削除するよう命じた判決を2月に勝ち取り、論争を呼んだ女優が
Googleは同作品を直ちにサーバから削除しなかったとして、処罰を求めている。
論争を引き起こした映画「Innocence of the Muslims」に出演したCindy Lee Garciaさんは米国時間3月25日
法廷侮辱罪の適用を求める緊急の申し立てを提出し、GoogleがYouTubeとそのほかのすべての同社プラットフォームから
同作品を24時間以内に削除するよう求めた2月の裁判所命令に違反したと主張した。この動議は、Garciaさんの
最初の削除通知に掲載された852のリンクについて、1リンク当たり最大15万ドルの罰金を支払うようGoogleに
求めている。総額は約1億2800万ドルに上る。
この14分の映画は国際的な反感を招き、世界中で抗議活動を誘発している。Garciaさんは殺害の脅迫を受け
「回復不能な損害」を被ったと述べた。同作品における自身の出演シーンの著作権を取得したGarciaさんの
主張によると、Garciaさんは別の映画に出演するために雇われ、その映像は、Garciaさんが最初に出演契約を
結んだ映画とは似ても似つかない映画で使用されたという。
米第9巡回控訴裁判所は2月、Googleに対し、同作品のコピーをサーバから削除するよう命じ、同作品は
言論の事前抑制にはならないと判断した。Googleは当初、言論の事前抑制を理由に削除を拒否していた。
3月25日に提出された動議によると、Googleは裁判所命令に従う努力をほとんどしておらず、その代わりに
著作権侵害に当たるコンテンツを含むごくわずかのコピーを無効にして、削除に関する「悪意に満ちたメッセージ」に
置き換える方策を選択したという。そのメッセージには、「この作品に登場した女優が自身の5秒間の出演シーンに関して
著作権の申し立てを行ったため、この動画は現在閲覧できない。米国の裁判所はGoogleに対し、本作品を削除するよう命じた。
当社はこの作品の著作権に関する判決に強く反対しており、断固として戦うつもりだ」と書かれている。
Googleは裁判所命令には従えないという立場を取り、命令違反の可能性があるリンクを特定する義務をGarciaさんに
負わせようとしている、というのがGarciaさんの動議の主張だ。
source:朝日新聞
http://www.asahi.com/tech_science/cnet/CCNET35045745.html 依頼です