【カナダ】自衛隊とカナダ軍の物品相互協定で合意へ 日・カナダ首脳会談[13/09/24]

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1歩いていこうφ ★
 カナダ訪問中の安倍晋三首相は24日午前(日本時間同日深夜)のハーパー首相との会談で
自衛隊とカナダ軍の食料や燃料の相互提供を定めた「物品役務相互提供協定(ACSA)」で
大筋合意する。ACSA締結は米国、オーストラリアに続く3例目。軍事力を拡大する中国へのん制を念頭に、両国の安全保障協力の強化を呼び掛ける考えだ。

 安倍首相は「アジア太平洋の安全保障環境は厳しさを増している」と言及。「基本的な価値を
共有するアジア太平洋のパートナー」として、改めてカナダと地域情勢への認識の共有を図る。
中長期的な国家安全保障戦略の策定を始め、安倍政権が取り組む「地域の平和と安定のための様々な
取り組み」についても説明する見通しだ。

 ACSAの締結は、国連平和維持活動(PKO)や大規模災害などでの自衛隊とカナダ軍の
共同活動を想定しており、両国の協力分野を拡大する狙いがある。両首相は安保協力の強化に向け
2011年8月の初会合以来となる外務・防衛次官級の安全保障に関する定期的対話(2プラス2)を
早期再開することでも一致する。

 安倍首相は就任以来、ロシアや中東諸国など安保分野での国際的な連携や防衛協力の拡大に力を
入れている。米国と結びつきが強いカナダとの協力強化は、安倍首相が掲げる日米同盟の強化にも
つながる。一方「カナダは中国との関係が深まっている」(外務省幹部)との指摘もあり、東アジアを
巡る情勢について改めて認識共有を図る狙いもあるとみられる。

 両首相は交渉中の環太平洋経済連携協定(TPP)や日・カナダ経済連携協定(EPA)をめぐる
連携でも一致する。カナダの航空会社が羽田空港で昼間に就航できるよう協議する方針も確認する
見通し。

 シリア情勢を巡っては、両首相は米ロによるシリアの化学兵器廃棄についての合意を歓迎。
安倍首相はシリア難民への追加支援を検討していることを説明する。北朝鮮情勢についても
意見交換し、安倍首相は日本人拉致問題でカナダの理解を求める見通しだ。

source:日本経済新聞 http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS2402X_U3A920C1PP8000/