イランのロウハニ大統領は6日、就任後初の記者会見で、核開発問題について「解決には政治的意志が
必要だ。イランは問題を解決する真剣な意志がある」と明言した。同時に、米国との直接協議について
「米国が相互尊重に基づく善意を示し、対等の立場で臨めば、対話の道は開けている」と意欲を示した。
テヘランで就任後初の記者会見に臨むイランのロウハニ新大統領(6日)=AP
大統領は「双方の懸案は解消されると確信している」としたうえで「建設的な対話は双方を利する。
ウィン・ウィンのゲームにしたい」と強調。核問題を巡る米欧など6カ国との協議に関しても「直ちに
真剣な交渉に入る準備がある」と早期に再開する方針を示した。
大統領交代を機に、既存の6カ国との核交渉の枠組みに加え、独自の対イラン経済制裁を科す米国と
直接協議に入る考えを明らかにしたものだ。イランの核開発を巡っては、核兵器への転用を懸念し
ウラン濃縮の停止を求める米欧側に対し、イランは経済制裁解除を求め、隔たりが大きい。
アハマディネジャド前政権は強硬姿勢をとり、6カ国との協議は行き詰まっていた。
一方、ロウハニ師は会見で、米国の「二重基準」を指摘。米ホワイトハウスがロウハニ大統領就任を
「イラン国民の変革への要求」の表れとした半面、米下院がイラン産原油への制裁を強める法案を
7月末に可決したことに関し「態度が矛盾している」と不快感を表明した。
イランと敵対するイスラエルを念頭に「(米国には)外国の利益を追求する圧力団体が存在する」と
批判し「米当局者の誠実さの問題だ」と指摘。「脅しでは何も解決できない」と、米欧の経済制裁を
改めて批判した。
イランの核開発については「完全に平和的であり、どの国をも脅かすつもりはない」と表明。
「国際法に基づくイランの核の権利を強調する」と語り、ウラン濃縮の権利を引き続き主張する方針を
示した。
source:日本経済新聞
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