「英語を話さないなら死ね」、豪バスで歌ったフランス人女性に乗客が暴言
2012年11月22日 19:26
【11月22日 AFP】豪メルボルン(Melbourne)の路線バスの車内でフランス語の歌を口ずさんだフランス人女性に対し、
複数の乗客が人種差別的な暴言を吐き脅迫する映像が動画共有サイトのユーチューブ(YouTube)に投稿され、
地元警察当局は22日、捜査を開始したと発表した。
このフランス人女性は友人たちとともにビーチで1日を過ごし、バスに乗って帰る途中、母国語のフランス語で歌い出した。
すると、乗り合わせていた乗客のうち数人が、女性らに向かって大声で暴言を吐き始めた。
1人が「英語を話せ、話さないなら死ね」と食ってかかり「乳房を切り取ってやる」と言い放つと、
ベビーカーを押した男が「今すぐここで刺し殺してやる、このブス」と叫んだ。
女性たちは「このバスに乗っている全員が、おまえらを殺したいと思っているんだ」などとも言われ、
最終的にバスを降りた男たちの1人が外からバスのガラス窓をたたき割る騒ぎに発展した。
標的にされたFanny Desaintjoresさんは豪紙「エイジ(The Age)」に、
暴行されるのではないかと思って友人一同震え上がったと話している。
「公共交通機関の中で歌うべきではなかったんでしょう。でも、あんな反応をするなんて、正気の沙汰とは思えません。
私たちはみんな大人なのですから。侮辱したり、脅したりするのではなく、穏やかに話すことができたはずです」
この事件について豪フェアファックス・メディア(Fairfax Media)は、
女性を助けようとした乗客がほとんどいなかったことが最も憂慮すべき点だと指摘する意見記事を掲載。
「大半の乗客は沈黙を守り、見て見ぬふりをしていた」と嘆いた。
この騒ぎは、たまたま乗り合わせたコメディアンのマイク・ネイナ(Mike Nayna)氏が一部を撮影し、
ユーチューブに投稿したことで注目を集めた。映像の再生回数は既に数万回を超え、フランスの新聞も事件を取り上げた。
事件当時、ネイナ氏は乗客らに落ち着くよう呼び掛けたが、別の男に「黒人は嫌いだ」と怒鳴り付けられたという。
※動画URL含め、これ以下の本文はソース元をご確認ください
(c)AFP
http://www.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/crime/2912912/9880426