http://www.cnn.co.jp/images/cnn/2012/07/09/11/45/05/phoenix-eagle.jpg 「フェニックス」と名づけられたイヌワシのひな
http://www.cnn.co.jp/images/cnn/2012/07/09/11/53/29/phoenix-eagle-04.jpg 翼などにけがを負った
米ユタ州でイヌワシのひなが山火事に巻き込まれながら奇跡的に生き延びて保護され、
目覚ましい回復ぶりで関係者を驚かせている。
保護されたのは7月上旬で生後約70日になるオスのひな。頭部を含む全身の羽毛が
焼け焦げ、両足とくちばしの周りもやけどを負っていた。
このひなはワシ類の生息調査を行っているボランティアのケント・ケラーさんが火災前の
6月1日、切り立った崖にある巣の中で見つけ、足輪を装着していた。
その3週間後に山火事が起き、ソルトレークシティー南部とユタ湖西部の約22平方キロが
焼けた。6月下旬にケラーさんが営巣地に戻ってみると巣はなくなり、背後の岩は黒く変色
していたという。しかし崖の下を見下ろしたところ、焼け焦げた樹木の陰にうずくまっている
ひなを発見した。付近には親鳥が餌を与えようと運んできたとみられる小動物の死骸が
あった。ひなは火の手を逃れようと巣を飛び出し、崖を転げ落ちながら生き延びたとみられる。
ケラーさんは国と州の許可を得て数日後にひなを保護し、同州北部にある野生生物
保護センターに預けた。保護された時の体重は2300グラムほど。脱水状態で胃の中は
空になり、衰弱もひどかった。しかし手当てを受けて元気を取り戻し、7日には職員が
餌や薬を与えた際にかぎ爪を振るうほど回復したという。
同センターは灰の中からよみがえるという伝説の火の鳥にちなんでひなを「フェニックス」と
命名。いずれ野生に戻したい意向だが、リハビリには少なくとも1年を要し、羽毛が生え
代わるのは2013年半ばごろまでかかる見通しだという。
▲CNN(2012/07/09 12:33 JST)
http://www.cnn.co.jp/usa/30007278.html