ウクライナ前首相に暴力 EU非難
5月2日 11時30分
ウクライナで職権乱用の罪で刑務所に収監中のティモシェンコ前首相が暴力を受けたと訴え、
ヨーロッパ各国の首脳らがウクライナで開かれる行事をボイコットする事態になっています。
ウクライナのティモシェンコ前首相は、首相在任中に合意したロシアとの天然ガスの輸入契約で
国に損害を与えたなどとして、去年10月、職権乱用の罪で禁錮7年の実刑判決を言い渡され、
刑務所に収監されています。
前首相は、先月、腹部を殴られるなどの暴力を受けたと訴え、抗議のハンガーストライキを行っていますが、
ウクライナの検察は暴力の事実は確認されなかったと発表しました。
こうした状況を受け、EU=ヨーロッパ連合のバローゾ委員長は
「事態が改善しないかぎり、ウクライナで行われるいかなる行事にも参加しない」と表明したほか、
ドイツやイタリア、チェコなどヨーロッパ各国の首脳も、来週ウクライナで開かれる国際会議への欠席を相次いで表明しました。
ティモシェンコ前首相は、2004年、「オレンジ革命」と呼ばれる政権交代を実現させて欧米の支持を受け、
当時、ロシア寄りとみなされていた現在のヤヌコービッチ大統領と対立してきた経緯もあり、
裁判に対しては欧米諸国が非難していました。
NHK
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120502/k10014851482000.html