サレハ前大統領派による砲撃で国際空港閉鎖 イエメン
2012.04.08 Sun posted at: 16:09 JST
中東イエメンで7日、反政府デモの圧力を受け今年2月に辞任したサレハ前大統領に忠誠を誓う軍人が率いる武装集団が
首都サヌアにある国際空港を迫撃砲で攻撃、旅客機の離着陸が中止されるなどの被害が出た。
8日時点での同空港の状況も伝えられていない。
空港当局者はCNNの取材に対し、前大統領の異父母兄弟に当たるアハマル前空軍司令官がこの攻撃に関与し、
要求事項に応じなければ離着陸機を撃墜すると警告していることを明らかにした。
前空軍司令官は軍の最近の組織改革でポストを追われ、
6日のハディ大統領令で国防相補佐官への異動を命じられたがこれを拒否している。
当局によれば、前空軍司令官は反サレハ派の軍人3人も同様に解任されなければ混乱を起こすと脅しているという。
ハディ大統領が進める軍要職の人事異動では、
サレハ氏のおいで大統領警護隊隊長だったタレク・サレハ氏も解任された。
ただ、前大統領の息子の共和国防衛隊司令官と、別のおいの治安部隊司令官は留任している。
これらの人事異動の発表直後、反サレハ派を結集する対話委員会の指導者の自宅が砲撃される事件も起きた。
対話委員会は全面的な軍改革が実行されなければ、国内和解を目指す交渉には参加しないと主張している。
イエメンでは昨年、北アフリカやアラブ諸国で続発した民衆デモ「アラブの春」に触発される形で反政府デモが激化し、
サレハ氏の退陣などを要求した。前大統領は湾岸協力会議(GCC)の調停による権力移譲案に応じ、
訴追免除と引き換えに今年2月に退陣していた。ただ、与党の国民全体会議の党首にはとどまっている。
サヌア(CNN)
http://www.cnn.co.jp/world/30006170.html