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■フーディーでなく「黒人」が原因
一方、ジョンズホプキンス大学(Johns Hopkins University)のレスター・スペンス(Lester Spence)助教は、
フーディーが良い意味でも悪い意味でも世論の注目を集めているのは、視覚に訴えるアイテムなうえ、
簡単に手に入るシンボルだからだと見る。
その上で、マーティンさんの事件において人種問題よりもフーディーに注目するのは短絡的に過ぎると指摘。
「この事件は、そもそも服装の問題ではなかった。(ジマーマン氏が警察に)不審人物の通報をした際、
問題にされていたのは黒人だという点だったのだ。その事実の後で、人種とフーディーの結びつけたのはわれわれだ」
スペンス氏は、「服装や様式面での特徴を取り上げ、何らかの意味付けをする行為には長い歴史があり、これもその中の1つだ」
と述べ、1960年代のアフロ・ヘアや最近の腰ばきズボンなど、
黒人と関連付けられたファッションやヘアスタイルが繰り返し攻撃されてきた例を挙げた。
■「フードは雨除け」
事件後、米国では多くのセレブたちが人種を問わず、フーディー姿で公の場に姿を現し、
写真を撮影することによってジマーマン氏の逮捕を求める抗議運動への連帯を表明している。
米紙マイアミ・ヘラルド(Miami Herald)のコラムニスト、レオナルド・ピッツ(Leonard Pitts)氏は、
フーディーに黒人を特徴付ける要素を見付けることはできなかったとして、次のように疑問を呈した。
「黒人も白人も、男性も女性も、若者から高齢者まで、大学生だってストリートキッズだって(フーディーを)着ている。
マーティンさんはセブンイレブンから自宅への帰り道、小雨に降られたからフードを被ったんだ。
今後は、傘以外を使うなと禁止するべきかい?」