ジンバブエのロバート・ムガベ(Robert Mugabe)大統領(87)が、
2008年に前立腺がんで余命5年以下と宣告されていたことが、
内部告発サイト「ウィキリークス(WikiLeaks)」が前週、公開した米外交公電で
明らかになった。
公電は、当時のジェームズ・マクギー(James McGee)駐ジンバブエ米大使が、
ジンバブエ準備銀行(Reserve Bank of Zimbabwe)の
ギデオン・ゴノ(Gideon Gono)総裁との会談内容を報告したもの。
公電によれば、ゴノ氏は2008年6月4日、ムガベ大統領は前立腺がんで
既に転移しており、医師に余命は3年から5年と言われていると、
マクギー大使に伝えていた。
また、ムガベ氏は医師から公務を減らすよう勧められていたという。
当時のジンバブエは、
ムガベ大統領とモーガン・ツァンギライ(Morgan Tsvangirai)現首相との
大統領選決選投票を控え、暴力的な選挙戦が展開していた。
結局、ムガベ大統領陣営によって支持者が襲撃されたツァンギライ氏が
決戦投票からの撤退を表明し、ムガベ大統領が再選している。
別の公電によると、ゴノ氏は2008年7月1日にも、
「ムガベ氏は体が弱っている。公には強い顔を見せているが、実際は椅子から
立ち上がることも困難だ」とマクギー大使に語ったという。
■シンガポールで治療か
ジンバブエが独立した1980年以来、同国を支配してきたムガベ大統領は、
自身の病気の噂を一蹴してきた。
ムガベ大統領派、今年になってからしばしばシンガポールを訪れている。
ムガベ氏の報道官は白内障の手術のためと説明しているが、各メディアは
ムガベ氏ががんを発症していると繰り返し伝えていた。
ムガベ大統領の妻、グレース(Grace Mugabe)夫人も、
腰の負傷が伝えられたあと、診察のためにシンガポールを訪れている。
一方、ゴノ氏は5日、ジンバブエのメディアに対し、
ムガベ大統領が前立腺がんなどと話したことはないと、
ウィキリークスが公開した公電の内容を否定した。
ソースは
http://www.afpbb.com/article/politics/2824782/7723649