◆非常事態法 「来週までには廃止」
【カイロ=内田康】シリアのアサド大統領(45)は十六日に閣議を開き、
デモ行為を禁じ、訴訟手続きなしに長期拘束を可能にしてきた非常事態法
について「遅くとも来週までには廃止する」と明言した。
大統領は三月末、廃止の方針は表明していたものの、具体的な時期には
言及していなかった。
反政府デモの拡大で、大きな譲歩を迫られたといえる。
閣議の様子は国営テレビで放映された。非常事態法は一九六三年に施行され、
治安当局に強い権限を与えることで、与党バース党の独裁を支えてきた。
シリアの反政府デモは収束する気配がなく、ロイター通信によると、
西部バニヤスで十五日、反体制派の拠点モスク(イスラム教礼拝所)を
警備していた男性(40)が、政府支持派の住民に銃で撃たれ十六日に死亡した。
東京新聞 2011年 04月 17日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2011041702000026.html