シリア 金曜デモの死者37人、当局は「武装集団」非難
【カイロ=大内清】ロイター通信によると、反政府デモが続いているシリア北西部ラタキアの
イスラム教スンニ派地区で9日、民主化を求める数百人規模のデモ隊に対して治安部隊
が発砲、多数の負傷者が出た。シリアの人権団体は同日、全土で8日発生したデモでは、
南部ダルアーの30人を含む少なくとも37人が死亡したと発表した。
また同通信は、ダルアーで9日、死亡したデモ参加者を悼む葬列に対し、治安部隊による
発砲があったと報じた。
一方、シリアの国営メディアは8日、各地のデモで治安部隊員19人が殺害されたと報道。
ダルアーで治安部隊に向けて発砲する私服姿の男らの映像を放映し、「(デモの背後には)
武装集団がいる」と非難している。
シリアのバッシャール・アサド大統領は3月末、半世紀以上続く非常事態令の解除に向けた
検討委員会の設置を発表する一方、「国の安定を損ねる行為に対しては断固とした処置を
とる」としており、デモ隊への弾圧がさらに激化する懸念も強まっている。
[ソース] 産経新聞 2011.4.10 00:55
http://sankei.jp.msn.com/world/news/110410/mds11041000560000-n1.htm