中国は先日、リビアのカダフィ政権に対する国連制裁決議に賛成票を投じました。
これまで“内政不干渉”を掲げて、頑なにこの種の制裁に反対してきた中国。
制裁決議には、人道に反する罪も含まれており、天安門事件弾圧を抱える中国にとって他人事ではありません。
ラジオ・フリー・アジアによると、2月26日、国連安保理はリビア制裁を話し合う緊急会議を開催。
リビアの国連大使が涙ながらに、カダフィ大佐を国際刑事裁判所へ送るよう訴えると、
議場の雰囲気が一変します。これで中国政府のいわゆる“内政不干渉”の論点がかき消され、
結局、中国もやむを得ず賛成票を投じます。
カナダ キルガー弁護士
「最後、中国代表も決議を支持しました。でも彼らの気分は良くないでしょう。明日は我が身ですから」
カダフィ大佐の2度のテレビ演説は、どちらも自国民への弾圧を弁解する内容のものでした。
カダフィ大佐のこの行為に、多くの人は1989年、中国の天安門事件を重ね合わせます。
雑誌“北京の春”の胡平編集長は、リビア制裁決議案へ賛成するかどうかで、
中国は悩んだはずと指摘。もし賛成票を投じなかったらカダフィ大佐と共に被告になり、
世界の非難を浴びる一方、賛成票を投じれば、
理論的には天安門事件が人道に反する罪だと認めることになるので、責任を追及されると分析します。
雑誌“北京の春”胡平編集長
「賛成票を投じなかったら、カダフィ大佐と共に被告になり、世界の非難を浴びる。
賛成票を投じれば、理論的には天安門事件が人道に反する罪だと認めることになり、責任を追及される」
中国の官製メディアは、制裁決議について、
リビア当局が人道に反する罪で国際刑事裁判所に送られる点を報道していません。
専門家はこれについて、中国共産党が人道に反する罪で裁かれる恐怖を逆に証明したと指摘。
カナダ キルガー弁護士
「当然 天安門事件当時、1989年国際刑事法廷がありませんでしたが、今はあります。
私とマタス弁護士は、中共が法輪功にしたことは、人道に反する罪または、ジェノサイドだと、
疑っています。これも国際刑事裁判所に、送るべきです」
中国共産党は1999年7月から、法輪功弾圧を始めて、すでに確認されただけで3000人余りが亡くなっています。
キルガー氏は、国連のリビア制裁には大きな意義があると発言。
しかし、同じようなことをした政府に対しても、同様の決議をするべきだと国連に訴えます。
カナダ キルガー弁護士
「国連安保理 、国際刑事裁判所、国際組織は中共に対し、国民をもう殺すなと伝えました。たとえば法輪功です」
国連のリビア制裁決議には、武器の禁輸、カダフィ大佐と親族の出国禁止、
関係者の海外資産凍結のほか、自国民への武力弾圧をオランダ・ハーグにある国際刑事裁判所に告訴することも含まれています。
ntdtv.jp
http://www.ntdtv.jp/ntdtv_jap/polity/2011-03-03/532836781912.html NTDJapanese
http://www.youtube.com/watch?v=YGHLAnW4z2