イタリアの警察当局は、政府のウェブサイトが6日にサイバー攻撃を受けたことを明らかにした。
未成年者の買春疑惑が持たれているベルルスコーニ首相に反対する勢力は、報道の自由への
制限に抗議するため、政府サイトを攻撃するとしていた。
伊政府サイト(www.governo.it)は6日午後、数時間で正常に戻ったものの、一時
アクセスできない状態となった。「相当な数」の若い女性を買春したとの疑惑が持たれ、
退陣を求めるデモなどにも直面しているベルルスコーニ首相にとっては、新たな痛手となった。
政府等の内部文書公開サイト「ウィキリークス」が公開した約1年前の外交電では、イタリアで
導入された新メディア法について、在ローマの米大使館職員が「インターネット上のコンテンツを
ブロックしたり検閲するのに十分な余地を政府に与えるようだ」と批判していたことが明らかになっていた。
イタリア政府の政策の多くを批判している「アノニマス(匿名)・イタリア」と名乗るハッカー集団は、
この外交電についても問題視する姿勢を見せていた。「アノニマス」という名は、ウィキリークスに
敵対的な企業に対してサイバー攻撃を行っていたハッカー集団が名乗っていたのと同じもの。
一方、性犯罪容疑で逮捕され保釈中のウィキリークス創設者、ジュリアン・アサンジ容疑者は6日、
イタリアのテレビ局に対し、向こう数週間以内にイタリア政府に関する新たな機密文書を公開すると
述べている。
ソース(REUTERS):
http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPJAPAN-19426220110207