【マレーシア】酒販売施設の規制、30万人の雇用に影響[11/01/27]

〈クアラルンプール〉セランゴール州スバン地区議会（MPSJ）が、
イスラム教徒に対してアルコール飲料を販売・提供する施設で働くことを禁止する通達を出した問題で、
約30万人のイスラム教徒に影響が出ると見られている。同州最高評議会メンバーのロニー・リウ議員が明らかにした。

同州政府は、通達内容が厳密に実施された場合のイスラム教徒への影響に関して調査を行っている。
通達では、アルコール飲料を製造、販売、提供、陳列、購入したイスラム教徒に対しては
最高5,000万リンギ（約13億4,950万円）の罰金および3年以下の禁固刑またはその両方を科すとしている。

MPSJは、アルコール飲料を販売する娯楽施設に対してイスラム教徒の従業員を解雇することやイスラム教徒を雇用しないと誓約させるとの決定を発表した。

セランゴール州ではシャアラム市議会（MBSA）が2009年に24時間営業のコンビニエンス・ストアにおけるアルコール飲料の販売を禁止することを提案した。
その際に実施された調査では30万人のイスラム教徒に解雇などの影響がでるとの結果がでたという。
アルコール飲料の関連産業での雇用を禁ずることになれば、
ホテルやレストラン、ハイパーマーケットや醸造所、免税店、航空会社の従業員、広告会社、物流企業、トラック運転手、警備員など、
およそ150万人のイスラム教徒に影響がでると見られる。

ロニー・リウ議員は、イスラムの規定を尊重すると述べたうえで、
アルコールの次は賭博産業におけるイスラム教徒の雇用が禁止される恐れもあるとコメント。
ギャンブル施設のあるゲンティンからの税収入は多大であり、これもハラーム（イスラムの戒律に反した）と見なされる恐れも出てくると指摘した。

AsiaX
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