【ローマ=南島信也】イタリアのベルルスコーニ首相(74)が昨年、17歳(当時)のモロッコ人
少女と性的関係を持ったなどとして、ミラノ地検は14日、未成年者との買春と警察幹部への
汚職の疑いで秘書の事務所などを家宅捜索し、首相に出頭要請した。伊メディアが一斉に
伝えた。
13日に憲法裁判所が、首相と閣僚が在任中は裁判への出廷が免除される「特権法」は
無条件に認められないとする違憲判決を下したばかり。地検は起訴に向け今週末にも聴取
したいとしており、首相は周囲に「法廷で闘う」と語るなど、起訴されれば出廷する意向を
見せているという。
少女は昨年2〜5月、ミラノ郊外の首相の別荘で開かれたパーティーに複数回招かれた。
パーティーには売春婦らが参加していたとされる。少女は5月末に窃盗容疑で逮捕されたが、
首相は警察幹部に電話し「少女はエジプトのムバラク大統領の親戚なので、早く釈放するように」
と働き掛けたとされる。首相は昨年10月末、記者会見で「私は心優しいので、困っている人を助
けただけだ」と語っている。性的関係については首相、少女とも否定している。地検は、便宜供与
の見返りに首相から警察幹部に金銭授受があった可能性があるとみている。
http://www.asahi.com/international/update/0115/TKY201101150204.html