9日に下院総選挙の投開票が行われたオランダで、同日、バルケネンデ首相がキリスト教民主同盟の党首を
辞任した。
出口調査の結果、現在41議席を持つ同党が20議席を失う見通しとなったことを受けたもの。
バルケネンデ首相は議員も辞職するが、新政権が発足するまで首相にとどまる。
CNN系列NOSが伝えた。
ただ、選挙は接戦で、新政権発足には数カ月を要する可能性もある。
出口調査によると、現在、中道右派の自由民主党と中道左派の労働党がともに31議席を確保。
一方、イスラム排斥を唱える極右の自由党は専門家の予想を大きく上回り、9議席から23議席に
躍進する見通しだ。事前の世論調査では、自由民主党の首位が予想されていた。
今回の選挙は、アフガニスタンへの派兵をめぐり労働党が連立政権を離脱したことを受けて実施されたが、
この問題は選挙期間中ほとんど取り上げられなかった。
自由民主党のルッテ党首は、自由党との連立も示唆しているが、自由党のウィルダース党首は
世界的にも有名な反イスラム主義者で、連立は反発を招きかねない。
ウィルダース党首は2008年、テロ攻撃とイスラム教聖典コーランの教えを結びつける内容の映画
「Fitna(フィトナ)」をインターネット上で公開し、国際的な非難を浴びた。
同党首はこの映画や過去の差別的な発言などをめぐり、複数の裁判を抱えている。
仮に有罪となれば、最大2年間の実刑と、1つの罪につき1万9000ユーロの罰金を科せられる可能性が
ある。
ソースは
http://cnn.co.jp/world/AIC201006100014.html