イタリアのベルルスコーニ政権が司法当局による盗聴捜査を制限したり、盗聴内容を報じた
記者らに刑罰を科する法案を策定、22日までに上院審議が始まった。盗聴やそれに基づく
報道は同政権の汚職追及の有力な武器となっていただけに、ジャーナリストや市民団体は
「追及を封じ込めることが目的」と反発している。
同国主要メディアが伝えた。マフィアなどの組織犯罪捜査にも支障が出るのは必至で、同国
訪問中の米司法省高官も21日、両国間の犯罪協力への懸念を表明した。
法案は「さるぐつわ法案」と呼ばれ、政権は「市民のプライバシー保護」が目的と主張。
「犯罪の疑い」だけで可能だった盗聴を「確たる証拠」がなければできないとした上で盗聴
時間も制限。盗聴内容を報じた記者を禁固刑に問えるほか、記者と新聞社などに高額な罰金を
科すと定めた。
犯罪報道も裁判手続き開始まで待たなければならず、逮捕時は禁止に。
共同通信(22日18:12)
http://www.47news.jp/CN/201005/CN2010052201000527.html 盗聴を制限する法案に反対するためにローマのイタリア議会前で行われた集会。横断幕には
「情報が少なければ汚職は増える」と書かれている
http://img.47news.jp/PN/201005/PN2010052201000629.-.-.CI0003.jpg